リウマチと闘い続けた印象派の巨匠【ルノワール】
2015年06月03日 リウマチを誤解しないために
豊満な裸婦や愛らしい少女を描いたフランスの画家ルノワールは、日本ではとりわけ人気があります。
私も以前よりお気に入りで、最も好きな絵は、名画『ピアノに寄る少女たち Jeunes filles au piano』です。
このような素晴らしい名画を残す一方で、ルノワールは人生後半の30年間を、リウマチとの闘いにあけくれておりました。リウマチの発症は1888年(日本では、明治21年)47歳の時だったそうです。当然当時には、有効なクスリはありませんので、79年間の生涯を閉じるまで、リウマチの痛み・腫れから解放されることなく、どんなにお辛い時間だったか・・・・・
あれから115年の時間を経て、2003年レミケードが登場し、その後も続々と有効な生物学的製剤が使用可能となり、実際多くの方々の人生を変えるほどの有効性を示してくれました。当時にこれらの有効な薬剤が使えていたなら、私が見ぬルノワール作の名画を見られていたかも知れないと思うと残念でなりません。30~50歳で多く発症するリウマチですから、男女問わず働き盛りで、これから多くのなすべきことがある方々にとって、極めて有効な治療法が確立している今は、リウマチを恐れることなく、無限の可能性を秘め・開かれておりますと皆さんにお伝えしております。