シンポニーの特徴

  • ヒト由来のたんぱく質で作られている
  • TNF阻害薬
  • 医療機関にて、4週に1回の皮下注射。定期通院する感覚で治療できる。
  • 有効性が不十分な場合、増量が可能。
  • メトトレキサートと併用しても、しなくても使用できる

シンポニーの作用のしくみ

シンポニーはTNF阻害薬の一つです。炎症の元となるTNFαを抑えるだけでなくTNFαを作り出す細胞を壊す力も持っている抗体製剤です。シンポニー以外のTNF阻害薬は、レミケード(インフリキシマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、ヒュミラ(アダリムマブ)、シムジア(セルトリズマブ)があります。(2018年1月時)

シンポニーの使用方法

1カ月に1回、医療機関で投与する

自己注射は承認されていないため、月に1回医療機関を受診したときに注射をします。

ヒュミラやエンブレル同様に皮下注射により投与でき、またエンブレルが週に1-2回、ヒュミラが2週に1回の投与が必要なのに対し、シンポニーは4週に1回の投与で済むため、TNF阻害薬の中では投与方法がもっとも簡便であります。日本のリウマチ患者さんの多くは4週に1度の通院のため、通院間隔を変更することなく生物学的製剤の投与を受けることが可能です。

シンポニーは、最も日本の患者さん目線の薬剤といえます。日本の方々は、一般的に治療を自宅で、自分で行うという事にとても抵抗を感じる傾向にあるためです。

必要に応じて投与量を調整できる

皮下注射製剤でありながら、投与量の変更(50mg or 100mg)が可能なのもこの製剤の大きな特徴の一つです。状態に応じて標準用量の倍量である1回100mgに増量して使用することが可能です。

メトトレキサート併用について

同じ抗体製剤であるヒュミラ同様にヒト型抗体(マウスなどの異種タンパクを含まない)のため、中和抗体(シンポニーに対する抗体)が出来にくく、MTXの併用は必須ではありません。しかし他の生物学的製剤と同様にMTXを併用したほうが有効性が高まるため、可能な限りMTXの併用が望ましいと考えられます。

抗体製剤でありながら中和抗体ができにくいという特徴が、今後のバイオフリー、ドラッグフリーの可能性に繋がるものと考えております。