関節超音波(エコー)検査

エコーで分かること

  • 湯川リウマチ内科クリニック 関節超音波(エコー)検査

超音波(エコー)検査は、腹部・心臓・甲状腺・頸動脈などでは良く知られておりますが、現在では関節の状態を把握することができ、レントゲンでX線被曝することなく、簡便に、体表から検査することができます。
関節エコーでは、グレースケール法(GSUS)で滑膜肥厚、骨びらん、液体貯留を評価し、パワードプラ法(PDUS)で新生血管を血流シグナルとして捉え、炎症の程度を評価することができます。

視覚的にも患者さんにご説明し、納得して頂きやすいのもエコーの利点と考えられます。

 

当院では、コニカミノルタ製HS-1を使用しています。小さい関節でも微細な炎症を検出する能力にとても優れています。

 

関節超音波(エコー)で分かること

●滑膜肥厚

●骨びらん

●液体貯留

●炎症の程度

リウマチの活動性を
総合的に評価する

リウマチの活動性を評価していく上で、
(1)臨床的疾患活動性評価(DAS28, SDAI, CDAI);臨床的寛解
(2)画像所見的評価(レントゲン);構造的寛解-mTSS<0.5(ただし、1年後の変化を見ている)
(3)日常生活動作評価;機能的寛解-HAQ<0.5
が重要です。

 

上記の評価項目に加え、現在は関節超音波(エコー)検査で活動性を評価することが出来ます。臨床的疾患活動性評価で、寛解を満足しない低疾患活動性状態であったとしても、エコー寛解を維持していれば生物学的製剤中止を目指しますし、反対に臨床的疾患活動性評価で寛解を維持していても、エコー上活動性を見出した場合、その時点で生物学的製剤中止は時期尚早かもしれません。

臨床的疾患活動性評価やレントゲン、HAQ、関節超音波検査などを総合的にみてリウマチの病状を評価していくことが大切です。