リウマチを簡単解説5
2015年06月03日 リウマチを誤解しないために
リウマチは、ただ単に関節が痛い・腫れるだけでなく、最大の問題点は、関節が壊されてしまうことです。 そして、関節破壊(骨びらん)は、発症6ヶ月以内に出現することが多く、最初の1年間の進行が最も顕著です。 罹病期間が長くなると、関節破壊が進行して、QOL(生活の質)が低下するだけでなく、合併症(間質性肺炎、二次性アミロイドーシスなど)の頻度が上昇してしまいます。これまでのリウマチの死因は、肺炎などの感染症や心血管障害が主体であり、生命予後は正常と比較して10年短いという驚愕の現実がありました。 この状況を打開したのが、MTXであり、生物学的製剤であり、RA新分類基準であり、総合的疾患活動性指標であります。つまり、有効な治療法を手に入れ、リウマチを早期に診断し、「なんとなく」ではなく、DAS、SDAI、CDAIといった指標を用いて、治療効果を判定し、維持・変更・中止ていくことで、臨床的寛解、構造的寛解、機能的寛解が現実のものとなりました。