関節リウマチの治療中に聞く「寛解(かんかい)」。完治とは違うのか?
寛解と完治の違いについてご説明いたします。
寛解の先に完治がある
まず、寛解と完治は似ているようで違います。
寛解とは?
治療をつづけながら、病気の症状がほぼ消失した状態です。 このまま(治療をやめ)治る可能性もありますが、再発する可能性もあります。再発しないように、治療の継続や定期的な検査が必要です。
完治とは?
治療を終えても、病気の症状が消失した状態です。
このように、寛解の先に完治があることがわかります。
関節リウマチの場合、「寛解を目指す」ことが最初の治療目標となるため、寛解という言葉が頻繁に使われています。
薬を服用しながらでも、まずは寛解を達成することが関節リウマチの治療において大切です。
目標となる3つの寛解
寛解には、「臨床的寛解」「構造的寛解」「機能的寛解」の3つがあり、中でもまず「臨床的寛解」を達成することが重要とされています。
寛解を達成した後は、その状態を維持しつづけることが目標になります。
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臨床的寛解
関節の痛みや腫れがなく、炎症がない状態。
※DAS28、SDAI、CDAIなどによる疾患活動性の評価を行って判断 -
構造的寛解
新たな骨破壊が見当たらず、関節破壊の進行が抑えられている状態。
※X線撮影などの画像診断で判断 -
機能的寛解
生活機能が改善している状態。(衣服の着脱、食事、歩行、などの日常生活に不自由がない状態)
※HAQテストなどで判断
臨床的寛解の指標
臨床的寛解は、DAS28、SDAI、CDAIなどによる疾患活動性の評価を行って判断します。
詳しくは、下記のページをご覧ください。
寛解の先にある、ドラッグフリー寛解
寛解は多くの場合、薬を服用していたり、通院をしている状態です。寛解を維持できている場合、次の目標は「休薬(薬剤を止める)した状態での寛解維持=ドラッグフリー寛解」となります。
寛解したからといって、勝手に薬を止めてしまってはいけません。再発する可能性があるからです。減薬、休薬については、医師と相談しながら進めていきましょう。
減薬、休薬については、医師と相談しながら進めていきましょう。