関節リウマチになると
体の中で何が起きているのか
用語説明
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抗原提示細胞
普段は病原体が侵入したときにT細胞が防御命令を出すが、関節リウマチになるとT細胞に誤った情報を流す。
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T細胞
普段は病原体が侵入したときにT細胞が防御命令を出すが、関節リウマチになるとT細胞に誤った情報を流す。
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マクロファージ
T細胞の命令により、標的を攻撃するために多量のサイトカインを作り出す。
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サイトカイン
IL-6やTNFαなどのたんぱく質。関節リウマチではこれらが過剰に作り出され、炎症を悪化させたり、関節を破壊する。
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滑膜線維芽(かつまくせんいが)細胞
関節リウマチになると過剰に増殖し、軟骨を壊す物質を作り出したり、骨を壊す細胞が増えるのを助けたりする。
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関節リウマチのおおもとの病気の原因は未だにわかっていないことが多いのが実状ですが、長年の研究の成果によって、関節リウマチ患者さんの体の中で、どのようなことが起こっているか、その病態が少しずつ分かってきました。その中でも重要な役割を果たすのが、サイトカインと呼ばれる蛋白質です。サイトカインはインターロイキン(IL)や腫瘍壊死因子(TNF)などを含めておおよそ100種類ほど知られており、いろいろな細胞から作り出され、免疫や血液に関わる細胞や全身臓器に作用し、複雑なネットワークを作ります。このネットワークの中では、リンパ球や単球と呼ばれる炎症細胞、関節局所では線維芽細胞、破骨細胞、血管内皮細胞などが働いており、それらが相互に作用したり、サイトカインを介することで活性化し、炎症や関節破壊がもたらされます。
生物学的製剤の働き
生物学的製剤の説明
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TNF阻害剤
T細胞やマクロファージから発生するTNFαの働きを妨げる。
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IL-6阻害剤
T細胞やマクロファージから発生するIL-6の働きを妨げる。
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CTLA4-lg製剤
抗原提示細胞からT細胞へ誤った情報の伝達をやめさせる。
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