抗リウマチ薬の基礎知識

免疫異常に働きかけ、
病気をコントロールする薬

関節リウマチは免疫システムに異常が起きることで生じている病気です。抗リウマチ薬はこの異常な免疫システムに働きかけることで、病気の活動性をコントロールします。

 

抗リウマチ薬の5タイプ 
◇金製剤
◇SH基剤
◇サルファ剤
◇免疫抑制薬
◇生物学的製剤

早く使う方が、
長期的にみても経過がよい

抗リウマチ薬は早期から使用する方が、後になって使うよりも、5年後10年後の経過がはるかに良いことが分かっています。

米国リウマチ学会「関節リウマチ治療ガイドライン」(2002年)では、関節リウマチと診断されたら3ヵ月以内に抗リウマチ薬による治療をはじめることとしています。欧州リウマチ学会(2009年)でも、できるだけ早い使用を推奨しています。

人によって効き方が異なる

抗リウマチ薬は全ての患者さんに同じような効果が出るわけではなく、効く人(リスポンダー)と効かない人(ノンリスポンダー)がいます。なぜ人によって効果が違うのか、はっきりとした原因は不明です。どの抗リウマチ薬も有効率は50~70%とされており、30~50%の方には効かないというのが現状です。

 

そして最近は「有効」とするハードルが高くなりました。

腫れや痛みのある関節が数個以下で、炎症反応のない「寛解」状態にすることが治療の目標となっている※からです。「有効」と判断する基準を寛解を達成した場合と考えると、通常のリウマチ薬では、有効率は15~30%と低くなります。

※2009年、全ての患者さんをできるだけ早期に寛解、もしくは病気の活動性を低い状態へと導くことが、世界のリウマチ医学会の共通の目標として提唱されました。

効果が出るまでに
2~3ヵ月かかる

抗リウマチ薬は効果が分かるまでに通常2~3ヵ月かかる薬です。そのため服用をはじめたら、最低3ヵ月はつづけ、様子をみなければ効果の判定はできません。

上記の通り、人によって効き方が違い、効かない場合は別のリウマチ薬に切りかえていきますが、時間がかかります。根気よく治療をすすめることが大切になるのです。

エスケープ現象がある

抗リウマチ薬によって関節リウマチがコントロールされ、良好な状態にあった方が、同じ薬をつづけているにも関わらず、再び病気が活発になってしまうことを「エスケープ現象」といいます。エスケープ現象は服用開始後、2~3年で現れる場合が多いといわれています。

 

エスケープ現象が起こると、一般的には別の抗リウマチ薬に変更しますが、従来の薬と別の薬を併用するといった考え方もあります。抗リウマチ薬はさじかげんが難しい薬なので、自己判断せずに医師の指示どおりに服用することが大切です。

定期検査で副作用を注意する

どの抗リウマチ薬も、20~50%の人に副作用が起こります。もっとも多い副作用は、消化器症状と皮膚症状(湿疹、じんま疹など)です。

副作用はさまざまあります。軽い副作用であれば、症状をやわらげる対症療法をしながら、抗リウマチ薬の治療を継続することができます。血液障害、腎障害、間質性肺炎など、生命にかかわるような重い副作用が出る場合もあるので、薬を服用している間は、毎月医療機関へ通院し、血液検査や尿検査などでチェックが必要です。

服用される薬について知りましょう

ご自身が服用される薬について知ることは、医師の指示通りに服用をつづける重要性や、定期通院でさまざまな検査をする意味を理解することにつながります。薬について分からないことや不安なことは、医師や薬剤師に相談し、前向きに治療に取り組んでいきましょう。