花粉症(アレルギー性鼻炎)
花粉症(アレルギー性鼻炎)とは
アレルギー性鼻炎は1型アレルギーといわれるもので、スギ花粉、ダニ、ハウスダスト(ほこり)などが原因(抗原と呼びます)となっているものが多いといわれています。
特に、1970年代から爆発的に患者数が増加したスギ花粉症は国民病といわれており、社会問題にもなっています。また、アレルギー性鼻炎を治療しないと学業、仕事の効率や活動性の低下、睡眠の質の低下など生活に支障をきたすことがわかっています。
アレルギー性鼻炎の症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ、などがあります。
鼻に起こるアレルギー反応
抗原がやってくるとアレルギーの体質がある患者さんの鼻の中では、1型アレルギーの反応が起こります。ヒスタミンやロイコトリエンという物質が鼻の粘膜に作用して、鼻づまりなどの上記の諸症状を引き起こします。
診断にいたるまでの検査
症状を伺い、アレルギー性鼻炎があるかどうか検討します。たとえば、症状を伴いやすい時期、季節や、ペットの飼育など原因抗原の特定を行います。これは通常血液検査を行います。
アレルギー性鼻炎に類似した疾患
血管運動性鼻炎 温度差(寒暖差)などが原因でアレルギー性鼻炎と類似した症状がでます。原因抗原は特定できません。治療は薬物治療を用いることが多いです。
アレルギー性鼻炎に合併しやすい疾患
慢性副鼻腔炎を合併している場合があります。
アレルギー性鼻炎の治療
原因抗原の除去
血液検査などで原因抗原(たとえば花粉、ホコリなどの除去)がわかっていればそれらの除去を行うようにします。それでも症状が緩和しなければ、下記の加療(薬物治療、免疫療法、手術)を検討します。
薬物治療
ほとんどの患者さんがこの薬物治療を選択しています。内服薬として、抗ヒスタミン剤、抗ロイコトリエン剤、Th2阻害剤、外用剤として、ステロイド点鼻、抗ヒスタミン点鼻薬、粘膜収縮剤があります。市販されている花粉症の薬は医療機関で処方される薬と比較して眠くなる頻度が高いと言われています。
免疫療法
原因抗原を調査し、抗原エキスを低濃度から徐々に注射していく治療です。根本的な治療として唯一の治療法ですが、最初は頻回の治療が必要になります。
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