患者様からよせられる生物学的製剤の質問についてご紹介します。
- Q生物学的製剤はどういう時に使うの?
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関節リウマチが発症したら出来るだけ早期にメトトレキサートなどの抗リウマチ薬による治療を行う必要があります。抗リウマチ薬による治療で関節の腫れや痛みなどの症状が十分に改善しない場合に生物学的製剤が使用されます。
- Q生物学的製剤にはどのような種類があるの?
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関節リウマチに使用される生物学的製剤には大別すると、炎症を悪化させるサイトカインであるIL-6の働きを妨げるもの、TNFαの働きを妨げるもの、T リンパ球の働きを抑えるもの、の3種類があります。いずれのタイプの生物学的製剤も今までの抗リウマチ薬(DMARDs)と比べて高い抗炎症効果があります。
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- Qどのように投与するの?
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生物学的製剤は注射(点滴または皮下注射)で投与します。投与の間隔は、薬の種類によって異なり、週に2回投与するものから、2ヶ月に1回投与するものまで、いろいろあります。
ご自身のお考えやライフスタイルに合ったお薬を選択しましょう。
- Q誰でも投与できるの?
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抗リウマチ薬を投与して、効果が不十分であった患者さんが生物学的製剤の対象となります。
また、重い感染症にかかっている方などには投与することができません。生物学的製剤を投与できるかどうかは医師にご相談ください。
- Q生物学的製剤の副作用は?
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生物学的製剤は免疫の働きを抑える薬ですから、注意をしないと肺炎や結核などの感染症が起こることがあります。また、投与したときに、薬が体質に合わないために、ショックやアレルギー反応が起こることがあります。
- Qサイトカインって何なの?
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サイトカインは、本来はからだを正常に機能させるために必要なたんぱく質です。しかし、体内で炎症を生じたときにも多く作られます。関節リウマチの患者さ んの中では、IL-6やTNFαといったサイトカインが増えています。このサイトカインが関節内の細胞や免疫細胞に結合すると、炎症を悪化させる信号が細 胞内に送られ、関節の腫れや痛み、関節の破壊がさらに進行することになります。関節リウマチの治療に用いられる生物学的製剤は、IL-6やTNFαが細胞 に結合するのを妨げて、炎症を鎮静化させる作用があります。
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生物学的製剤の登場によって、リウマチの治療は劇的に変化しました。
新しい薬だからこそ、不安もあるかと思います。疑問点はいつでもご相談ください。
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