第一の目標は臨床的寛解の達成です

炎症と自覚症状がなくなった状態を目指します。

今の病状を
客観的に知りましょう

関節リウマチの治療における第一の目標は「臨床的寛解」です。痛みや腫れが残っている状態は、寛解に達していない可能性があります。

関節リウマチの病状の評価は、「なんとなく良い」とか「大体大丈夫」などといったあいまいなものではありません。糖尿病におけるHbA1cや高血圧における血圧数値のように、明確な数値として“疾患活動性”の数値目標が定められています。

 

関節リウマチの病状を客観的に知るためには、疾患活動性評価(DAS28、SDAI,CDAI)を用います。下図の通り、例えば「DAS28が2.6未満」であると臨床的寛解だと考えることができます。

この数値は、診察時には常に主治医に確認し、現在の疾患活動性を把握することが大切です。

寛解、そして完治へ

「寛解」とは 病気の症状がほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を意味します。リウマチおいては3つの寛解、つまり炎症と自他覚症状の消失を意味する臨床的寛解、関節破壊の進行がほとんど止まることを意味する構造的寛解、身体機能の維持を意味する機能的寛解の導入を治療目標としています。

この目標が達成できれば、抗リウマチ薬を服用しながらではありますが、関節リウマチを罹患していることをほとんど自覚することなく日常生活を送ることが出来るようになります。また、なかには抗リウマチ薬の服用さえも休止し、治癒した言える状態にまでになる患者さんもいらっしゃいます。この治癒状態に一人でも多く到達して頂くためには、適切な早期診断および適切な早期治療が極めて重要であります。