関節だけではありません
リウマチは、関節の滑膜が病変の主な場所ですが、関節以外にも症状、病変を起こします。
筋力低下・骨粗しょう症
リウマチでは、関節の障害により関節を動かす筋肉が委縮し、筋力低下や筋肉痛が起きます。動きが不自由になり、転倒などが起きやすく、骨粗しょう症を伴いやすく、骨折の危険性が高まっています。治療経過が芳しくないと、うつ症状を認めることも多く、肉体的にも精神的にもきつい病です。
しびれ
リウマチでは、きついしびれも認めることがあります。
関節炎により近くの末梢神経が圧迫され、末梢神経障害を起こすことがあり、特に手根管を通る正中神経を圧迫されると母指球の筋萎縮、1~3指の知覚障害を伴う手根管症候群の頻度が多いです。
また、肘の関節の炎症により尺骨神経の圧迫により第4, 5指の知覚障害が起こりやすいです。
血管炎
コントロール不良の重症のリウマチでは、血管炎を伴うことがあり、皮下結節、血栓症、眼症状(強膜、上強膜炎、虹彩炎)、末梢神経障害(多発単神経炎)、肺障害(間質性肺炎、胸膜炎)、心障害(心膜炎、心筋炎)、皮膚潰瘍など起こることがあります。これに免疫異常(RF高値、低補体血症)が伴うと特定疾患に認定されている悪性関節リウマチという病態となります。
関節外症状を起こさないためには、リウマチを低疾患活動性あるいは寛解でコントロールすることが重要であります。そのためにも早期診断・早期治療が最も重要と考えられています。
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