適切な活動性の評価
リウマチ治療において、最も重要であるのは、適切に診断し、適切に治療を行うことでありますが、それと同等に重要であることは、活動性を適切に評価することであります。
疾患活動性評価で、低疾患活動性あるいは寛解を維持していた場合、治療戦略として薬剤減量~中止を試みることが可能であります。
減薬の例
実際、罹病期間3年、ACPA(抗CCP抗体)51.6、stageⅡの診断時高疾患活動性であった方で、MTX+生物学的製剤治療を1年間行うことによって、寛解達成・維持し、生物学的製剤をまず中止をtryしました。
その後、半年間寛解を維持しておりましたので、MTXを毎月1mgづつ減量を試みて、最終的に全ての薬剤を中止し、現在関節エコーも含め慎重に経過観察しております。今後も再燃を認めることなくぜひとも経過して頂きたいと切に願っております。
バイオフリー・ドラッグフリーは
現実のものに
MTXをその方に応じた充分量投与し、生物学的製剤(バイオ)を用いることにより、バイオフリーだけでなく、ドラッグフリーが現実のものとなっております。
●バイオフリー
生物学的製剤した状態で寛解を維持した状態です。
●ドラッグフリー
生物学的製剤を中止し、さらにMTXをはじめとするお薬を減薬、中止した状態で寛解を維持した状態です。
MTX16mg/日まで内服可能となっている本邦でありますので、患者さんは最大8錠内服されております。患者さんによっては、MTX内服することがどうしてもきつく、でもリウマチを良くしたいという一心で我慢して飲まれている方も大勢いらっしゃいます。
現在、明らかなエビデンス(科学的根拠)はありませんが、今後、バイオを継続しながら、安全にMTXを減量~中止し、その後バイオフリーを目指した治療戦略が行えるようになる日が来ると信じております。
ドラッグフリーを一人でも多くの方々に達成できるよう、最新の知見を収集し、実践して参りたいと思います。
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