関節リウマチ理解度チェック

正しいリウマチの知識をもっていますか?

関節リウマチは日本での患者数が70~100万人にものぼるポピュラーな病気です。ですが、病名が広く知られているわりには、病気の実態や症状、治療法、患者さんの生活などについての情報は少ないのが現状で、誤解が多い病気でもあります。下記の項目でリウマチの理解度をチェックしてみましょう。

正しいもの・間違っているものを分けましょう。

  • 高齢者がかかる病気で、若い人にはまれな病気だ
  • 手足の骨が曲がる病気だ
  • 痛風の一種だ
  • 関節にだけ症状が現れる
  • 原因は主に遺伝だ
  • 生活への障害は少ない
  • 薬では治らない
  • 一度発症すると治らない
  • 運動や外出はしてはいけない
  • 整形外科だけが診断・治療を行っている

実は1~10はすべて、間違っています。

高齢者がかかる病気で、若い人にはまれな病気だ

発症は30~50代の女性に多い病気です。

 

発症年齢・男女比

手足の骨が曲がる病気だ

関節の変形だけでなく、炎症・痛みが出現し、全身(特に肺や心臓)に病気がおよびます。全身に症状が現れるということがポイントです。

 

全身に現れる関節リウマチの症状

痛風の一種だ

痛風は関節が痛むという点はリウマチと症状が似ていますが、異なる病気です。

リウマチを診断する時は、リウマチ以外の病気の可能性を鑑別することが大切になります。

 

関節リウマチの診断

関節にだけ症状が現れる

関節にとどまらず、全身に症状が現れます。

 

全身に現れる関節リウマチの症状

原因は主に遺伝

決定的な原因は未だに不明な病気です。 異常な自己免疫反応がベースとなって引き起こされています。遺伝、感染、ホルモン、薬物、化学物質、ストレスなど、さまざまなリスク因子が複雑に絡み合っていると考えられています。

遺伝と全く無関係とはいえませんが、同じ一卵性双生児をみると、一人がリウマチを発症しても、もう一人がリウマチになる確率は24%程度。例えリウマチの遺伝子を持っていたとしても、4人に3人は発病しません。

 

関節リウマチと遺伝

生活への障害は少ない

痛みや関節の変形、内臓疾患などが起こり、ADLやQOLが低下します。関節リウマチの治療を行う上で、日常生活の障害(機能障害の進行度)を知ることも大切な指標となります。

※ADL:Activities of Daily Living:日常生活動作

※QOL:Quality of Life:生活の質

 

機能障害の進行度

薬では治らない

抗リウマチ薬を使用することで、関節破壊を阻止・予防することができます。

 

リウマチの治療薬

一度発症すると治らない

抗リウマチ薬によって、寛解を維持することができる病気になりました。

※寛解:治療を行いながら病気の症状がほぼ消失し、コントロールされた状態のこと

 

もう“不治の病”ではありません

運動や外出はしてはいけない

医師の指導のもと、運動や外出も可能です。

整形外科だけが診断・治療を行っている

内科やリウマチ科でも診断・治療を行っています。

関節リウマチは名前が知られている割には、誤解の多い病気だといえます。正しい知識をもって治療に取り組みましょう!