新薬による治療をいち早く行える【治験】について

2015年07月05日 新しい治療法

治験とは新しい医薬品の製造販売を始める前に、厚生労働省の許可を得るために行われる臨床試験のことです。つまり、新薬が一般に使えるようになる前に、日本人での安全性、有効性を確かめるものが治験です。

治験に関する詳しい説明は、厚生労働省のホームページをご参照ください。 厚生労働省ホームページ

 

リウマチに関しては、毎年のように新薬が発売されています。これら新薬のおかげで、関節リウマチの治療にパラダイムシフトがもたらされましたが、これらの薬も治験段階を経て、日本で使用できるようになりました。これらの新薬は、海外での有効性、安全性が確立してから、日本での治験が行われるのが一般的です。

 

治験が行えるのは、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」という規則に書いてある条件を満たす、選ばれた医療機関だけです。当クリニックはそのうちの一つであり、治験に参加する事で、リウマチを克服するために少しでも貢献したいと考えています。また、一般的な治療法で十分な効果が得られない方などは、治験に参加する事で、いち早く新薬の治療を受ける事が可能になります。治験への参加が、患者さんにとって有利にはたらく場合が多い事も、当クリニックが治験に対して積極的に取り組む大きな理由の一つです。

 

ただ、治験には、参加する事で患者さんにとって有利な部分もあれば、副作用の可能性など不利益な部分もあります。治験に参加される患者さんの人権や福祉は、「治験のルール(「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」:GCP〔Good ClinicalPractice〕)で厳密に守られており、参加される方は、これらについて、詳しく説明を受けていただくようになっています。

 

治験参加者はいつも募集しているわけではありません。ただ、リウマチ・膠原病の分野では、新薬が次々と開発されていますので、常に何らかの治験参加者を募集している事が多くなっています。しかし、患者さんの安全や人権を確保するため、治験参加にはいろいろな基準が設けられています。従って、だれでも治験に入れるわけではありません。 治験にご興味のある方は、まずご相談ください。