リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体(ACPA)の見方

2015年07月11日 検査

リウマチ新分類基準におけるリウマチ因子(RF)、抗CCP抗体(ACPA)の位置づけについてお話します。

 

リウマチ新分類基準は、10点満点中6点以上で、リウマチと診断可能となります。(適切に除外診断を行った上で)

この分類基準で、血清学的因子として、RF、ACPAが採用されており、

 

RF・ACPAともに陰性・・・0点

RF・ACPA少なくとも一方が低力価陽性*・・・2点

RF・ACPA少なくとも一方が高力価陽性*・・・3点

 

*低力価とは、上限より大きく上限の3倍以下

*高力価とは、上限より大きく上限の3倍以上

 

このようにRF、ACPAは陽性であれば、6点以上でリウマチ診断のうち、2~3点と極めて重要な位置を占めます。これは、RF、ACPA陽性は、リウマチの予後不良因子と位置付けられていることに起因します。

 

ただし、少なくとも1小関節を含む11関節以上の罹患関節があり(5点)、6週以上(1点)か急性相反応物質陽性(1点)であれば、リウマチと診断可能でありますので、”RF・ACPAが正常なので、リウマチの心配はありません”ということはありません。

 

5人に1人は、RF、ACPA正常でリウマチと診断されています。