新規血液マーカー:14-3-3η(イータ)とは?
2017年03月15日 検査
14-3-3ηとは?
● 14-3-3タンパクは、生体内にユビキタスに発現している細胞内シャペロンで、哺乳類では7種類(α/β,γ,δ/ζ,ε,η,θ/τ,σ )のアイソフォームが存在します。
● 14-3-3η(イーター)タンパクは、細胞内の200種類以上のタンパク質と相互作用することにより、それらの活性を調節しています(タンパク質合成、細胞代謝、分化など)。
● 14-3-3ηのみ滑膜液中に存在します。
● 細胞外14-3-3ηは、p38経路などのMAPKカスケードを介し、IL-1βやIL-6、TNF-αなどの炎症性サイトカインやMMP-9、RANKLの産生を誘導します。
これらの知見より、血液検査による14-3-3η値は、
● 早期RAの検出
● 既存マーカーへの上乗せ効果
● 治療薬剤の効果予測 のマーカーとしてその有用性が期待されております。
当院でもご希望の方、必要な方に測定させて頂いておりますが、RF/抗CCP抗体陰性の方で、これまでは血清反応陰性リウマチと診断されていた方が、14-3-3ηのみ高値が判明されたり、治療薬剤の効果予測マーカーとして測定しております。
未だ保険検査として保険収載はされておりませんが、今後収載されることが予測され期待されています。
当院で測定可能でありますので、お気軽にお問い合わせください!!