ヒュミラ【OPTIMA試験】-世界初のT2Tに基づいたリウマチの臨床試験-

2015年07月22日 新しい治療法

日常診療において治療目標を明確化し、その目標達成を目指し た治療を実践する Treat to Targe(t T2T)を Rリウマチ治療に導入し、 治療成績の改善につなげようという動きが国内外で広がっております。

 

Smolen JS らは、既にエビデンスとRA 治療の専門家の意見に 基づく「T2T リコメンデーション1)」を発表しているが、ヒュミラで行われた【OPTIMA試験】は、世界初のT2Tに基づいたリウマチの臨床試験です。

1)Smolen JS, et al., Ann Rheum Dis. 69(4): 631-637, 2010.

 

この【OPTIMA試験】により多くの重要な疑問に対する答えが導かれております。

 

Q1:MTX でも予後が良好な患者を特定する 治療アプローチはどのようなものか? 

A1: MTX 単独治療は、22 および26週時にDAS28-CRP<3.2(低疾患活動性)を達成できれば、多くの方でその後1年間治療を継続できる。しかし、疾患活動性および骨破壊への影響は、ヒュミラ+MTX で投与開始したほうがMTX 単独継続より有意に勝っていることを念頭におくべきである。

 

Q2:ヒュミラ+MTX 併用療法はいつ開始すべきか?  

A2: MTX 単独治療で22および26週時にDAS28-CRP<3.2(低疾患活動性)を未達成の場合、26 週以降までにヒュミラを追加併用すれば多くの方で良好なアウトカムを期待できる。しかし、MTX 単独治療中に骨破壊が急速に進 行する可能性は否定できないため、十分な注意が必要。  

 

Q3:ヒュミラ投与を休薬可能な患者を特定する治療アプローチはどのようなものか?  

A3: ヒュミラ+MTXで22および26週時にDAS28-CRP<3.2を達成した場合、ヒュミラを休薬しMTX 単独で治療を継続しても、その1年後に多くの患者で良好なアウトカムを期待できる。しかし一部では、ヒュミラ休薬後に症状が再燃したと考えられる。