4週間隔で行える完全ヒト型抗TNFα抗体皮下注射製剤【シンポニー】①

2015年05月29日 新しい治療法

シンポニー(golimumab;GLM)は、2010年使用可能となったTNF阻害剤でレミケード、エンブレル、ヒュミラに次いで4剤目となる完全ヒト型抗TNFα抗体製剤です。半減期は、14日間でヒュミラとほぼ同等ですが、TNF-αへの結合性が高いため、4週間に一回の皮下注射投与間隔が可能となっています。また、中和抗体ができにくく、二次無効も生じにくいという特徴も持ちます。  

 

【投与方法】

4週間毎50~100mg皮下注射。1~2週間毎の自己注射投与可能な皮下注射製剤と比べ、4週間間隔で通常の診療日に合わせて、診療・一瞬で治療を終えられる最大のメリットがあります。点滴製剤であれば、点滴時間だけで30分~2時間の拘束を受けます。また、自己注射を覚える、また、覚えられない場合1~2週間隔で皮下注射を受けに医療機関行かなければならない負担を考えると、最も日本の患者さん目線の薬剤といえます。日本の方々は、一般的に治療を自宅で自分で行うという事にとても抵抗を感じる傾向にあるためです。  

 

【特徴】

MTX併用試験(GO-FORTH試験)単剤試験(GO-MONO試験)において、50mg、100mgでの臨床効果・関節破壊抑制効果・日常生活動作改善効果が示されました。

・単剤投与の場合、100mgあるいはMTX併用であっても高疾患活動性の場合、100mgの投与が可能であり、4週間毎の皮下注射製剤で用量調整が行えます。  

 

抗体製剤でありながら中和抗体ができにくいという特徴が、今後のバイオフリー、ドラッグフリーの可能性に繋がるものと考えております。