関節超音波(エコー)検査って?

2015年05月31日 検査

リウマチの活動性を評価していく上で、

①臨床的疾患活動性評価(DAS28, SDAI, CDAI);臨床的寛解

②画像所見的評価(レントゲン);構造的寛解-mTSS<0.5(ただし、1年後の変化を見ている)

③日常生活動作評価;機能的寛解-HAQ<0.5

が重要でありますが、

この評価項目に加え、現在関節超音波(エコー)検査で評価することが出来ます。

 

超音波(エコー)検査は、腹部・心臓・甲状腺・頸動脈などでは良く知られておりますが、現在関節の状態を把握することができ、レントゲンでX線被曝することなく、簡便に、体表から検査することができます。

関節エコーでは、グレースケール法(GSUS)で滑膜肥厚、骨びらん、液体貯留を評価し、パワードプラ法(PDUS)で新生血管を血流シグナルとして捉え、炎症の程度を評価することができます。

 

関節エコーが最も威力を発揮する時は、臨床的疾患活動性評価で、寛解を満足しない低疾患活動性状態であったとしても、エコー寛解を維持していれば生物学的製剤中止を目指しますし、反対に臨床的疾患活動性評価で寛解を維持していても、エコー上活動性を見出した場合、その時点で生物学的製剤中止は時期尚早かもしれません。

 

視覚的にも患者さんにご説明し、納得して頂きやすいのもエコーの利点と考えられます。

当院では、昨年7月に発売されたばかりのコニカミノルタ製HS-1を使用しています。小さい関節でも微細な炎症を検出する能力にとても優れています。