リウマチによる退職・休業ゼロを目指して!!~リウマチで仕事を失われない、働けなくならない治療戦略を~

2017年02月08日 勇気・希望

リウマチによる退職・休業ゼロを目指して!!~リウマチで仕事を失われない、働けなくならない治療戦略を~

 

 

リウマチのため休職・退職・廃業を余儀なくされた方が、3割近くいらっしゃいます。 2015年日本リウマチ友の会アンケート調査より   30~50歳の働き盛りに多く発症するリウマチにより、これから仕事を失われないための治療戦略は極めて重要であります。  

 

 

 『欠勤率』『離職率』をみた、MTX未使用で仕事に支障があると自己申告した,罹病期間2年以内の早期関節リウマチの方148名の臨床試験で、   『欠勤率』:MTX単独治療群18.4% vs MTX+ヒュミラ治療群8.6% 『離職率』:MTX単独治療群39.7% vs MTX+ヒュミラ治療群18.7%   と、MTX+ヒュミラ治療を行うことによって、『欠勤率』『離職率』ともに8.6%、18.7%まで低下されました。  

しかし、この結果で重要であることは、罹病期間2年以内の早期リウマチの方に、MTX+ヒュミラ治療を行っても、欠勤、離職を余儀なくされている方が、8.6%、18.7%もいらっしゃる!!ということであり、リウマチによる退職・休業ゼロを目指し、『欠勤率』『離職率』をともに1%以下にしていくためには、さらに発症早期にMTX+ヒュミラ(生物学的製剤)治療が必要であると考えられます。  

 

さらには、医師が出来ることとして、診療中に”仕事に関する不安・業務内容・勤務時間”などをきめ細かく問診することが大切であります。 また、定期通院のために仕事を休むことなく通院出来るよう、医療機関がやるべきこととして、”診療時間・診療日時”の検討も必要であると思います。   当院では、開院当初より、看護師、薬剤師、医療コンシェルジュを充実し、教育し、”すべての診療時間で、すべての生物学的製剤を行える”医療機関を実現して参りました。  

 

次なるステップとして、リウマチによる退職・休業ゼロを目指し、仕事帰りに治療を受けるよう診療時間の変更(各週の火曜日のみ19:00まで診療等)あるいは休日診療(月に一度日曜日の9:00~12:00まで診療等)を行うなど真剣に実現できるか検討を始めています。  

リウマチにより皆さんの大切な仕事が退職・休業に追い込まれないよう治療を行っていかれてください!!