慢性関節リウマチ⇒関節リウマチに病名変更された願い・想い

2017年04月26日 1年を安全に過ごすために

関節リウマチの国際的な正式病名は、“Rheumatoid Arthritis”といいます。

 

正式に用いられるようになったのは、英国で1924年、米国で1941年からです。 日本では、1957年に日本リウマチ協会(現在の日本リウマチ学会)が設立され、1962年に”慢性関節リウマチ”を病名として正式に採用しました。以来、40年もの間、慢性関節リウマチという名が使われておりました。

 

病名が変更になったのは、2004年4月。日本リウマチ学会は、”関節リウマチ”と名を変えることを達成されました。 病名の変更に当たって、リウマチ学会では、慢性関節リウマチという病名に対し、

・国際的な病名である”Rheumatoid Arthritis”には、”慢性”という概念は存在せず、急性な経過を辿ることもある

・慢性という言葉が患者さんに与える精神的ダメージが大きく、早期診断・早期治療によって、発症早期に寛解に到達される方々が大勢いらっしゃる

ことを勘案し、 慢性関節リウマチは、日本独特の用語である点、早期発見・早期治療が重要視されている今、不治の病のような不安を招く病名は適当でない、ということが”慢性”を外す理由になりました。

現在の関節リウマチ診療の進歩は、治癒も期待できるほどとなっております。しかし、未だに”一度かかると一生治らない病気”と誤解されることが多い病気であります。

 

病名変更に込めたれた、“リウマチを慢性化させず、何とか治癒させたい”という願い・想いを忘れてはなりません!!