リウマチを簡単解説3
2015年05月17日 リウマチを誤解しないために
疫系が自分自身の組織を攻撃することで起こる リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。免疫は、外部から体内に侵入してきた細菌やウイルス、それらに感染した細胞、癌になった細胞などを攻撃して破壊し、体内に侵入した異物や異常な細胞を排除する働きを担っています。しかし、免疫に異常が生じると、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまい、炎症が生じ、リウマチの場合には関節の腫れや痛みとなって現れます。 関節で炎症が続くと、関節の周囲を取り囲んでいる滑膜が腫れ上がり、さらに炎症が悪化して、骨や軟骨を破壊していきます。 炎症の悪化を引き起こすのはIL-6やTNFαなどのサイトカイン 体内で炎症が生じたときには、サイトカインという物質が過剰に分泌され、それが炎症を悪化させます。炎症を悪化させるサイトカインにはIL-6(インターロイキン6)やTNFα(ティーエヌエフ・アルファ)などがあります。最近、リウマチの治療で使用されるようになった生物学的製剤は、IL-6やTNFといったサイトカインの働きを抑え、炎症を鎮静化させることが出来ます。
リウマチの関節の変化