リウマチの方々に期待される新しい治療薬~経口選択的JAK1阻害薬;ABT-494~

2016年05月04日 新しい治療法

選択的JAK1阻害薬ABT-494の関節リウマチに対する治療効果を検討する臨床試験プログラムが日本国内で開始されます。

アッヴィ合同会社(本社:東京都、社長:ジェームス・フェリシアーノ、以下 アッヴィ)は、1日1回投与の経口選択的JAK1阻害薬*ABT-494の関節リウマチ(RA)治療薬としての有用性を検討する臨床試験プログラムを日本国内で開始いたしました。

 

このプログラムは、海外で行われているSELECT-COMPARE試験やSELECT-NEXT試験などの第III相試験と並行して行われるもので、従来型または生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)で十分な効果が認められなかった患者さんを対象としています。

 

昨年9月に発表されたABT-494の第II相臨床試験では、抗TNF製剤もしくはメトトレキサート(MTX)による前治療で効果が不十分であったRA患者さんに対するABT-494の有効性が確認されています。

 

本臨床試験プログラムに関して、産業医科大学医学部第一内科学講座 田中良哉 教授は、次のように述べています。

「自己免疫疾患の一つであるRAにおいて、JAKは重要な役割を果たすといわれています。ABT494は、JAKのなかでもJAK1を選択的に阻害する経口薬で、次世代の抗リウマチ薬として世界的に期待されている薬剤です。今回、国際共同第III相試験と並行して、本臨床プログラムで開始されることを日本のリウマチ医としてサポートするとともに、本試験において、日本人における本剤の有効性、安全性をしっかりと評価していきたいと思います」

 

1日1回内服でよい、良い薬が今後日本の方々に安全に、効果的に使用されていくことを、私は心より期待しております!!

 

*ABT-494について

アッヴィが開発したABT-494は、RAにおける炎症過程に重要な役割を果たすJAK1を選択的に阻害する第二世代の経口薬として研究が進められています。