メトトレキサート(MTX)を効果的に安全に内服するために

2015年08月29日 新しい治療法

メトトレキサート(MTX)は、リウマチ治療のアンカードラッグであり、最も効果的で、継続率の高い抗リウマチ薬です。

 

MTXの内服方法は、分1(1週間に1日、朝食後)、分2(12時間あけて、1週間に1日、朝、夕食後)、分3(12時間毎3回、1週間に2日、朝、夕食後、翌日朝来)が可能です。

 

例えば、6錠を木曜日に内服する場合、

●分1:(6-0-0) 朝食後 木曜日

●分2:(5-0-1)あるいは(4-0-2) 朝食後、夕食後、木曜日

●分3:(4-0-1)木曜日(1-0-0)金曜日あるいは(3-0-2)木曜日(1-0-0)金曜日

 

分1であっても、分2、分3であっても、用量依存性副作用を軽減する目的で、葉酸(フォリアミン)5mgをMTX最終内服48時間後に内服します。

分1、分2、分3でどのように内服するのが良いか?は、まず試みるべきは、分1であると思います。

4錠であっても、8錠であっても、結局、飲み忘れてしまえば、薬はその分の効果を発揮してくれませんので、1週間に1度内服しなければいけない錠数を内服してしまう、というのがMTXの効果を最大限発揮させることが出来ると思います。

 

患者さんにお聞きすると、分2、分3で内服している方は、月に1~2回は、飲み忘れるとおっしゃいます。

分2、分3が必要な方は、1度に多い錠数を内服すると、どうしても吐き気や消化器症状が起こってしまい、分けて飲まないと内服できない方です。

 

薬は、内服しない、できなければ、どんなに良い薬であってもその効果は得られませんので、内服方法ひとつとっても、医師と患者さんでその状況をよくお話し、どのようにしていくのが良いか十分検討していくことが大切です。