なかなか治らない肌荒れにお悩みの方は多いでしょう。
長引く肌荒れは、皮膚科を受診したほうがいい場合もあります。
本記事では、皮膚科での肌荒れ改善の方法について以下の点を中心に解説していきます。
- 皮膚科に行く目安
- 皮膚科で改善できる症状
- 皮膚科での治療薬
一般皮膚科と美容皮膚科、どちらにいったらよいかわからないといったお悩みを解決するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
肌荒れとは
肌荒れとは、肌のバリア機能が低下したことによりあらわれる皮膚トラブルの総称です。
肌荒れには、主にどのような症状があるのでしょうか。
肌荒れを引き起こす原因も合わせて説明していきます。
肌荒れの主な症状
肌荒れの症状は人によりさまざまです。
肌荒れの主な症状としては
- かさつき
- 赤み
- ニキビ
- 湿疹・皮膚炎
などが挙げられます。
それぞれの症状について、以下の表にて説明します。
症状 | 状態 |
かさつき | ・肌の水分や油分が不足し、乾燥している状態 ・かゆみを伴うこともある |
赤み | ・毛細血管が拡張し、皮膚が炎症を起こしている状態 ・皮膚が極端に乾燥すると、赤みを伴うぶつぶつが出現する |
湿疹・皮膚炎 | ・皮膚のバリア機能が低下し、外からの刺激により炎症が起きた状態 ・かゆみを伴う |
ニキビ | ・過剰な皮脂分泌により毛穴が詰まり、炎症が起きてしまった状態 |
肌荒れは症状が1つだけ出る場合もあれば、複数の症状が同時に出る場合もあります。
肌荒れを引き起こす原因
肌荒れを引き起こす原因は、大きく分けると内的要因と外的要因があります。
外的要因 | 季節、紫外線、花粉や食品等のアレルギー、化粧品 |
内的要因 | 栄養バランス、ストレス、ホルモンバランス、腸内環境の乱れ |
上表のように、肌荒れを引き起こす原因は様々です。
ほとんどの場合は、複数の要因が重なり合って肌荒れが起きていると考えられます。
肌荒れが起きてしまったら、何が原因なのか生活を見直してみましょう。
自分でできるセルフケア
自分でできるセルフケアとして、まずは正しいスキンケアをしましょう。
肌をごしごしとこするような洗顔は肌の負担となってしまいます。
洗顔するときは、洗顔料を泡立て、泡でやさしく洗うようにしましょう。
また、タオルで顔を拭くときもやさしくおさえるようにしてください。
洗顔後の保湿は、自分の肌に合ったものを使用することがおすすめです。
自分の肌が、乾燥肌なのか脂性肌なのか見極めて、基礎化粧品を選びましょう。
テスターやサンプル品を使用して、自分の肌に合うものを見つけてください。
また、バランスの良い食事も美肌のためには重要です。
単品ですませたり、暴飲暴食はニキビなどの肌荒れの原因になってしまうため避けましょう。
ビタミン類は、肌の皮脂分泌を抑えターンオーバーのサイクルを整える働きがあるのでおすすめです。
また、タンパク質は肌の角質層を作る主成分となるため、意識して摂取しましょう。
皮膚科に行く目安は?
肌荒れが気になる場合には、早めの受診がおすすめです。
皮膚科では医師の診察のもと、症状に合った適切な薬が処方されるため、セルフケアで様子を見るよりも回復が早い可能性があります。
また、診察することによって肌荒れの原因がわかる場合もあります。
正しい原因がわかれば対策しやすくなるでしょう。
症状が悪化してしまう前に1度皮膚科を受診しましょう。
皮膚科で改善できる症状
皮膚科で治療できる症状はさまざまですが、一般皮膚科と美容皮膚科では対応している症状が異なります。
一般皮膚科では、国が定めた適応疾患のみ保険診療ができます。
具体的に一般皮膚科で治療できる症状は
- ニキビ
- アレルギー
- かぶれ
- 湿疹
- かゆみ
- 痛み
などが挙げられます。
一方、美容皮膚科では保険適応となっていない治療が受けられます。
具体的に美容皮膚科で治療できる症状としては
- ニキビ跡
- ニキビ
- しみ
- しわ
- 肝斑
- 毛穴
- クマ
などが挙げられます。
美容皮膚科は、肌の悩みを解決する整容としての治療が特徴です。
皮膚科で肌荒れを改善するために
皮膚科では、普段の生活習慣や現在の肌の状態を詳しく問診します。
さらに、肌の状態を診察して肌荒れの原因を見つけ、突き止めた原因に対しての治療をしていきます。
主な治療方法としては
- スキンケア
- 外用薬
- 内服薬
- 漢方
などがあります。
皮膚科での肌荒れ治療薬
肌荒れの治療薬には
- 外用薬
- 内服薬
- 漢方
の3つがあります。
それぞれについて解説していきます。
外用薬
外用薬は、症状に合わせて医師が処方します。
例としては
- 乾燥している場合には、肌にうるおいを与える保湿剤
- アトピー性皮膚炎の場合には、炎症を抑えるステロイド薬
- ニキビには、抗炎症作用や抗菌作用のある薬
などが処方されます。
薬の強さや量、頻度は医師が症状を診て判断し処方するため、医師の指示に従って服薬しましょう。
内服薬
内服薬が処方されることもあります。
例としては
- かゆみを緩和させる効果のある抗ヒスタミン剤
- 皮膚の炎症を和らげる抗皮膚炎ビタミン剤
- 菌やウイルスが原因の肌荒れには抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス剤
などが挙げられます。
内服薬は、外用薬と併用して使うことが多いでしょう。
漢方
外用薬や内服薬の補助的な役割として、漢方薬を使用している病院もあります。
漢方を使うことによって、
- 皮膚の熱感が出やすい
- 乾燥しやすい
などの体質の改善が期待できます。
外用薬や内服薬と併用しながら、症状が出づらい体を作ることを目指します。
出展:皮膚科の漢方|大田区大森の大木皮膚科 (oki-hifuka.site)
○○皮膚科、○○クリニック、○○病院…呼び名の区別
病院とクリニックの違いは何でしょうか。
病院とクリニックでは主に
- 規模
- 役割
などの違いがあります。
規模 | 役割 | |
病院 | 入院患者のベット数が20床以上 | 大きなケガや病気の治療 |
クリニック | 入院患者のベット数が19床以下、もしくは無床 | 軽いケガや病気の治療 |
また、クリニックの呼び方には、診療所や医院などもあります。
出展:病院と診療所(クリニック・医院)の5つの違いとは? – 大阪・兵庫・東京・神奈川・埼玉で 医院(クリニック)開業支援ならプラザ薬局 (plaza-pharmacy.co.jp)
皮膚科での肌荒れ改善方法に関するよくある質問
皮膚科での肌荒れ改善方法について、よくある4つの質問をご紹介します。
- 一般皮膚科と美容皮膚科の違いは?
- 皮膚科で肌荒れを治すにはどのくらい時間がかかる?
- 自分の症状が一般皮膚科か美容皮膚科のどちらに行ったらよいのか分からない
- 受診するときどんなことを伝える?
一般皮膚科と美容皮膚科の違いは?
一般皮膚科と美容皮膚科の違いは以下の通りです。
保険 | 治療 | |
一般皮膚科 | 保険適用 | 日常に支障が出ている症状や、健康が脅かされる症状に対しての治療 |
美容皮膚科 | 保険適用外 | 整容を目的とする治療 |
一般皮膚科のほうが保険診療であるため、安いというメリットがあります。
しかし、症状への治療が目的であるため、美容効果は期待できません。
一方、美容皮膚科は保険適用外であるため、費用は高くなります。
しかし、美容目的の施術が充実しているため、美容効果の高い治療を受けられるメリットがあります。
皮膚科で肌荒れを治すにはどのくらい時間がかかる?
肌荒れを治すための期間は、症状や体質により人それぞれです。
ニキビの場合には、2~3ヶ月かかると言われています。
症状が軽いうちに受診すれば、早期改善が期待できます。
そのため肌荒れが気になったら、早めの受診を心がけましょう。
また、症状によっては治癒までに時間がかかることもあります。
時間がかかったとしても薬や治療を自己中断せず、根気よく治療を受けましょう。
出展:肌荒れで皮膚科を受診する目安とは?〜適切な治療を受けることで治るまでの時間が短くなったり、悪化を防げる~ | メディカルノート (medicalnote.jp)
自分の症状が一般皮膚科か美容皮膚科のどちらに行ったらよいのか分からない
医療機関の中には、一般皮膚科と美容皮膚科の両方が併設されている医療機関もあります。
どちらに行ったらよいか迷った場合には、一般皮膚科と美容皮膚科が併設されている病院へ行くことがおすすめです。
症状によっては、保険適応治療と自費診療での治療の両方の選択肢が提示される場合もあります。
出展:美容皮膚科と皮膚科はどっちがいい?違いと使い分け方 [皮膚・爪・髪の病気] All About
受診するときどんなことを伝える?
受診するときは以下の内容を聞かれることが多いでしょう。
- いつからどのような症状が出現したか
- 現在使用している薬や化粧品、洗顔フォーム
- 生活習慣
- アレルギーの有無
また、症状が化粧品や外用薬を使用した後に出現した場合は、使用したものを持参し症状を伝えましょう。
皮膚科での肌荒れ改善方法のまとめ
ここまで皮膚科での肌荒れ改善方法についてお伝えしてきました。
皮膚科での肌荒れ改善方法の要点をまとめると以下の通りです。
- 肌荒れが気になる場合は早めに受診がおすすめ
- 皮膚科で改善できる症状は、ニキビやアレルギー、かぶれ、湿疹、かゆみ、痛みなど
- 皮膚科での治療薬には、外用薬と内服薬、漢方薬があり、それぞれを併用して治療する場合もある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。