肌の炎症について
肌が荒れている時などに、肌の赤みが気になることはないでしょうか。
赤みが生じるのは、肌の炎症が原因とされています。
肌が炎症すると、ほてりやかゆみが起こることもあります。
また、炎症を起こしている部分が腫れてしまうこともあります。
本記事では、肌の炎症について以下の点を中心にご紹介します。
- 肌の炎症の原因
- 肌の炎症予防のポイント
炎症について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
肌が炎症を起こしてしまう原因は？
肌の炎症には、いくつか原因があります。
肌の炎症を起こす原因には、
- バリア機能の低下
- 乾燥
- ウイルスや細菌などの侵入
- 外的刺激
- ストレス
が考えられます。
以下で肌が炎症するそれぞれの原因について、詳しく説明します。
バリア機能の低下
肌の炎症には、皮膚のバリア機能の低下が考えられます。
皮膚のバリア機能の低下で、
- 肌が乾燥しやすくなる
- 肌に細菌が侵入する
などが起こり、炎症が起きやすくなります。
バリア機能が低下した肌は、水分が外に出て行きやすくなります。
そのため、肌が乾燥しがちになります。
乾燥した皮膚には、隙間ができやすくなります。
皮膚に隙間があると、細菌や刺激などの異物が侵入しやすくなります。
肌の乾燥と細菌や刺激などの異物の侵入から、炎症が起こることがあります。
乾燥
乾燥により、肌が炎症することがあります。
乾燥が原因の肌の炎症は、皮膚の病気を引き起こします。
乾燥が原因の皮膚の病気には、
- 乾皮症
- 乾燥性皮膚炎
があります。
乾皮症とは、乾燥した皮膚のゴワつきが進行して皮膚片が剥がれ落ちる病気です。
乾皮症になると、肌のバリア機能が失われます。
乾皮症の悪化で、乾燥性皮膚炎になることがあります。
乾燥性皮膚炎は、
- 赤み
- かゆみ
- 湿疹
の炎症が患部に加わって起こります。
ウイルスや細菌などの侵入
肌の炎症は、ウイルスや細菌などの皮膚への侵入でも起こることがあります。
皮膚にウイルスや細菌・真菌などが侵入すると、免疫反応で炎症が起こります。
ウイルスや細菌・真菌などが侵入すると肌の内側では、
- 好中球がウイルスや細菌などの侵入部位に向かう
- マクロファージが菌を食べる
- リンパ球が抗体を出す
といった攻撃がウイルスや細菌などにしかけられます。
免疫反応は、ウイルスや細菌などの侵入で攻撃力が増します。
免疫反応の攻撃による生理活性物質の働きで、肌に炎症が生じます。
外的刺激
肌の炎症は、外からの刺激によって起こることがあります。
肌の炎症を引き起こすとされる外的刺激には、様々な要因があります。
肌の炎症の原因となる外的刺激の要因には、以下のようなものがあります。
| 化粧品 | 薬剤 | 化学物質 |
| 花粉 | ハウスダスト | ウイルス |
| 細菌 | 真菌(カビ) | アレルギー物質 |
上記のような外的刺激と日光浴が組み合わさることで、肌の炎症が起きることがあります。
肌の炎症を防ぐには、外的刺激に負けない健康な肌状態の維持が必要です。
ストレス
肌の炎症には、ストレスも関係しています。
ストレスには、
- 自律神経の乱れ
- 肌のターンオーバーの乱れ
- 生理周期の影響
- 男性ホルモンの増加
があり、ストレスが原因でニキビや皮膚炎などの肌荒れが起きやすくなります。
自律神経が乱れると免疫機能が低下します。
免疫機能の低下とともに、肌のターンオーバーも低下します。
また生理周期により、ストレスの影響を受けやすくなります。
男性ホルモンの増加により、肌荒れが起きてニキビができることもあります。
肌の炎症を予防する5つのポイント
肌の炎症の予防には、いくつかポイントがあります。
この記事では厳選して5つご紹介いたします。
肌の炎症の予防ポイントは、
- 洗顔
- 紫外線対策
- 保湿
- 睡眠
- 栄養バランス
です。
ポイントについて、以下で詳しく説明します。
洗顔料をしっかり泡立てる
肌の炎症を予防するには、洗顔方法に気を配ることをおすすめします。
間違った洗顔方法が、肌荒れの原因になることがあります。
間違った洗顔方法には、
- 洗顔料を使用しない
- 高い温度のお湯で洗う
- 洗顔料を泡立てない
- すすぎ残しがある
- タオルで強く拭く
などがあります。
洗顔する時は、洗顔料を十分に泡立てることが重要です。
洗顔料を泡立てることで、摩擦を減らすことが可能です。
洗顔料のすすぎ残しが皮膚への刺激となり、炎症や雑菌の繁殖につながる恐れがあります。
またすすぐ時のお湯は、高温ではなく33℃から35℃くらいが適温です。
出典：「洗顔が肌あれの原因になる？洗顔時のNG行動と正しい洗顔方法 | 持田ヘルスケア株式会社」
紫外線対策を徹底する
肌の炎症予防のためには、紫外線対策も大切です。
紫外線は、肌に様々な影響を与えます。
紫外線対策をせずに屋外にいると、肌が赤くなったり、水ぶくれになることがあります。
直射日光を避けるには、
- 紫外線が強い午前10時から午後2時の外出を避ける
- 日傘や帽子の活用
- 衣服やストールで肌の露出を抑える
- 屋外では日陰にいるようにする
ことがポイントです。
紫外線防止には、高い効果が期待できる日焼け止めの使用もおすすめです。
出典：「日焼け後の肌に湿疹？はれや痛みを長引かせないケアとは｜医肌研究所」
保湿ケアを徹底する
保湿ケアの徹底は、肌の炎症の予防につながります。
肌が乾燥すると、バリア機能が低下します。
その結果、外部からの刺激に影響されやすくなります。
外部からの刺激の影響で、肌の炎症が起きやすくなります。
保湿ケアの徹底で、肌のバリア機能を保つことが可能になります。
洗顔後や入浴後は、化粧水や保湿剤などで早めに保湿することをおすすめします。
保湿が期待できる外用剤には、
- ワセリン・軟膏基剤
- クリーム基剤
- ローション基剤
があります。
睡眠不足の改善
睡眠時間の不足で、肌の炎症を抑える抗ストレスホルモンの分泌のバランスが崩れます。
また睡眠不足で、肌のターンオーバーが低下します。
健やかな肌を保つためには、成長ホルモンが欠かせないといわれています。
睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を妨げます。
その結果、肌のターンオーバーが低下します。
睡眠不足の改善とともに、睡眠の質を良くすることも大切です。
良質な睡眠には、寝る前のスマホやパソコンは避けることをおすすめします。
栄養バランスの見直し
適切なスキンケアをしていても、肌荒れが続く場合があります。
肌荒れが続く場合は、ビタミンやたんぱく質などの必要栄養素の不足の可能性があります。
肌荒れの改善効果が期待できる栄養成分には、
- ビタミンB2
- ビタミンA
- ビタミンE
- ビタミンC
があります。
また肌荒れの改善効果が期待できる栄養素には、
- たんぱく質
- 必須脂肪酸
- 食物繊維
があります。
ビタミンを中心として、たんぱく質や必須脂肪酸をバランスよく摂取することが大切です。
肌が炎症しているときは飲酒を控える
肌が炎症している時には、飲酒を控えることをおすすめします。
皮膚炎を起こしている時の飲酒は、症状悪化の原因になります。
飲酒によって、かゆみが強くなったり肌が乾燥することがあります。
アルコールの摂取で、かゆみを感じる物質が分泌されます。
またかゆい部分を掻く動作が強まったり、かゆみや皮脂の分泌量が増すことがあります。
またアルコールの摂取により、体内の水分が不足することがあります。
その結果、肌の乾燥が生じやすくなります。
アルコールの代謝によって、体内のビタミンも消費されます。
体内でビタミンが不足することで、乾燥肌や肌荒れが起こることがあります。
お酒の食欲増進作用によって食べ過ぎると、皮脂の分泌が増すこともあります。
その結果皮脂を好む菌が増殖して、皮膚炎が悪化します。
肌の炎症に関するよくある質問
肌の炎症に関する質問には、以下のようなものがよく挙げられます。
- おすすめの食べ物は何か
- 皮膚科を受診した方が良いのか
- セルフケアのポイント
- かゆみを抑える方法
以下で詳しく説明します。
肌が炎症しているときにおすすめの食べ物はなんですか？
肌の炎症には、腸内環境を整える発酵食品がおすすめです。
おすすめの発酵食品は、以下の通りです。
| みそ | しょうゆ | 麹 | 麹 | キムチ |
| ヨーグルト | 納豆 | チーズ | 酢 | ぬか漬け |
皮膚の炎症を抑えるには、緑黄色野菜や卵を摂るのもおすすめです。
肌が炎症したら皮膚科を受診した方が良いですか？
軽い肌の炎症の場合は、自分でケアして様子を見てもよいといわれています。
肌の炎症がなかなか治らなかったり症状が重い場合は、皮膚疾患の可能性があります。
その場合は、早めに皮膚科を受診する必要があります。
肌の炎症を市販薬でセルフケアするときのポイントは？
肌の炎症は、セルフケアが可能な場合があります。
市販薬でのセルフケアのポイントは、
- 軽傷である
- 原因がはっきりしている
- 一時的な症状である
ことです。
セルフケアする時は、市販薬でケアできる症状かをきちんとチェックすることが大切です。
肌の炎症によるかゆみを抑える方法は？
皮膚がかゆい時は、保冷剤や冷たい濡れタオルなどで冷やすと良いとされています。
かゆいからと肌をかくと、炎症が悪化してしまう恐れがあります。
また肌をかくとかゆみの悪循環を招くこともあるので、注意が必要です。
肌の炎症まとめ
ここまで肌の炎症についてお伝えしてきました。
肌の炎症の要点をまとめると以下の通りです。
- 肌の炎症の原因は、バリア機能の低下、乾燥、ウイルスや細菌などの侵入、
外的刺激、ストレス
- 肌の炎症を予防するポイントは、洗顔、紫外線対策、保湿、睡眠、栄養バランスに気を配る
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。