肌に透明感を出すには
年齢を重ねても若々しい印象を演出するために、肌の透明感はとても重要です。
透明感のある肌を目指すには、くすみの原因や肌の新陳代謝について正しく理解し、適切なスキンケア・食事・運動が大切です。
本記事では、透明感のある肌について以下の点を中心にご紹介します。
- 肌がくすむ原因
- 肌の透明感を生み出すスキンケア方法
- 透明感を演出するメイク・髪色
- 肌の透明感をサポートする食事・運動
透明感のある肌を作りたい方は、本記事を参考にしてみてください。
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
肌に透明感があるとはどのような状態?
透明感のある肌とは、トーンが明るく肌の奥まで白く透き通るようなみずみずしい状態をいいます。
表面が均一に滑らかで、色ムラやくすみがなく、たっぷり潤った肌は透明感を感じられます。
毛穴や黒ずみが目立たず、弾むようなつるっとした触り心地です。
また、透明感のある肌はハリ・ツヤがあって血色がよく、健康的な印象を与えます。
肌がくすむ原因は?
透明感のある肌を目指すうえで、くすみは大敵となります。
一言で「くすみ」といっても原因は様々ありますが、日頃の生活習慣やケア不足によって起こることがほとんどです。
ここでは、肌がくすんでしまう原因について詳しく解説します。
肌の乾燥
まず、くすみの大きな原因として「肌表面の乾燥」が挙げられます。
肌が乾いた状態になると、失われた油分を補うために毛穴が開いて皮脂が分泌されます。
そのため毛穴が目立つ状態になってしまい、肌表面のキメが乱れたりハリがなくなったりします。
これにより、肌がくすんだ状態に見えてしまうのです。
エアコンのきいた部屋で長時間過ごす方や、洗顔時に肌がつっぱるほど水分量の少ない方は、乾燥対策をしっかり行うことが大切です。
血行不良や冷え
血行が悪くなったり体が冷えたりすると、肌のトーンが青黒くくすんで見えることがあります。
これは血流が滞ることで、肌表面に近い毛細血管が青っぽく目立ってしまうことが原因です。
また、血行不良に伴い体内の水分の巡りが悪くなると、くすみだけでなく老廃物が滞って肌にニキビや吹き出物ができる原因にもなります。
冬以外の時期でも体が冷えやすい方や、日常的なストレスで体が強張って緊張状態になりがちな方は注意が必要です。
加齢によって起こる糖化
年齢を重ねるにつれて起こる「糖化」という現象も、肌のくすみの一因となります。
肌の組織に含まれるコラーゲンなどのタンパク質が糖質と結合し、「終末糖化産物」と呼ばれるAGEs(エージーイー)という物質が生成されます。
これが「糖化」と呼ばれる現象です。
AGEsは褐色の細胞なので、肌内部で色素沈着してしまうとくすんで見える原因になります。
また、AGEsが蓄積されると細胞のターンオーバーが阻害され、老廃物が排出されにくくなるため肌がますますくすんでしまいます。
メラニン
紫外線を浴びると、肌内部では「メラニン」と呼ばれる褐色の色素が生成されます。
このメラニンも、肌のくすみの原因となるものです。
本来メラニンは、肌の深層部まで紫外線の刺激が届かないように守ってくれる機能を持っています。
しかし紫外線を浴びすぎて過剰に生成されたメラニンは、そのまま排出されずに色素沈着してしまうことがあります。
その結果、肌がトーンダウンしてくすんだように見えてしまうのです。
寝る前のスマートフォン
就寝前に、つい寝転がりながらスマートフォンを触ってしまう方も多いのではないでしょうか。
スマートフォンの画面からは強いブルーライトが出ており、目だけでなく皮膚にもダメージを与えています。
ブルーライトを長時間浴び続けると「活性酸素」と呼ばれる物質が肌内部で生成され、くすみや老化の原因になります。
また、寝る前にブルーライトを浴び続けることで睡眠の質も悪くなり、肌の新陳代謝が乱れてしまいます。
就寝前にスマートフォンを触ることが習慣化している方は、今日からなるべく控えたほうがよいでしょう。
透明感のポイントはターンオーバー
肌は、古い皮膚が剥がれて新しい細胞ができる、というサイクルを約28日周期で繰り返しています。
この新陳代謝のサイクルは「ターンオーバー」と呼ばれており、透明感のある肌を目指すうえで意識したいポイントです。
ターンオーバーが適切に行われなくなると、本来排出されるはずの老廃物が肌に滞留してしまい、肌が暗くくすんで見える原因となります。
肌の透明感を生み出すには、ターンオーバーが滞りなくスムーズに行われることが大切です。
保湿をたっぷり行ったり、肌によい栄養素を積極的に摂ったりすることでターンオーバーのサイクルを促進できます。
出典:「ターンオーバーの乱れを正常にして美肌美人に! – 美容皮膚科タカミクリニック」
肌に透明感をだすケア方法
ここまで、肌がくすむ様々な原因について詳しくご紹介してきました。
では肌の透明感を出すためには、どのようなスキンケアをすると良いのでしょうか。
透明感を生み出す日常のケアについて詳しく見ていきましょう。
汚れをしっかり落とす
肌は皮脂や外気に含まれる埃などで、知らず識らずのうちに汚れています。
汚れを毎日きちんとオフすることが、透明感のある肌への第一歩です。
面倒だからといってメイクをしたまま寝てしまうと、毛穴に汚れが詰まって肌荒れやくすみの原因になります。
特に目の周りは皮膚が薄く、色素沈着を起こしやすい箇所です。
アイメイクをしたまま寝てしまうと、目の周りが黒くくすんでしまい、クレンジングで落としてもなんだか肌のトーンが暗い…ということになりかねません。
クレンジングはたっぷりの量を手に取って、肌の奥の汚れを優しく浮かせるように行います。
洗顔もきめ細かく泡立てて、丁寧に肌表面を撫でるようなイメージで行いましょう。
こすらないスキンケアを心がける
透明感のある肌を目指すにあたって、摩擦は大敵となります。
スキンケアの際は、肌をこすったり叩いたりしないように気をつけましょう。
肌表面の角質層は、ラップ1枚分ほどの薄さといわれています。
デリケートな角質層は、こすったり叩いたりして摩擦を与えると簡単に剥がれてしまうのです。
角質層の剥がれた肌はバリア機能が弱まり、乾燥しやすくなったり、紫外線によるダメージを受けやすくなったりします。
洗顔やクレンジングの際は肌をこすらず、表面を優しく撫でるようなイメージで行いましょう。
肌にうるおいを補給する
保湿を欠かさずたっぷり行うことも、透明感のある肌には重要です。
水分の足りていない肌はターンオーバーが適切に行われにくくなり、古い細胞が滞留してくすみの原因になってしまいます。
また、肌そのものの「保水力」も大切です。
保水力とは、補給された水分を肌に留めておく力のことで、どれだけ化粧水や乳液で保湿してもこの保水力が弱い肌はすぐに乾燥してしまいます。
保水力を高めてくれる、セラミド・ヒアルロン酸・アミノ酸などが配合された化粧水を使用するとよいでしょう。
紫外線対策する
紫外線を浴びすぎると肌の新陳代謝が乱れ、過剰に生成されたメラニンなどの老廃物が適切に排出されにくくなります。
その結果、肌がトーンダウンしてくすんだ印象に見えてしまうのです。
紫外線は屋外のみならず、室内にいる時にも窓から注ぎ込んでいます。
そのため、外出時だけでなく室内でも日焼け止めを塗る習慣が大切です。
また、日傘・サングラス・帽子など、紫外線から物理的に体をガードしてくれるアイテムも上手く活用しましょう。
体の冷えを防ぐ
肌を健康的に明るく見せるには、血流の促進も大切です。
日常的に体を冷やさないよう工夫しましょう。
毎日の入浴はシャワーで済ませるのではなく、湯船に浸かって全身を温めると良いでしょう。
また、起き抜けや就寝前に白湯を飲んで体を内側から温めるのもおすすめです。
血行が良くなるだけでなく、腸が温まるので老廃物が排出されやすくなります。
運動不足も体の冷えにつながりますので、ウォーキングやストレッチなど日常的に体を動かす習慣をつけ、血流が滞らないように心がけましょう。
肌の透明感をメイクで演出する方法
スキンケアによって肌のベースを整えることももちろん大切ですが、メイクを工夫すると、さらに透明感のある明るい肌を目指せます。
ここでは、メイクで肌の透明感を演出するテクニックをご紹介します。
コントロールカラーを使って透明感を演出
コントロールカラーを活用すると、肌のトーンが明るくなって健康的な印象へと導けます。
ピンク・イエロー・グリーンなどカバーしたい悩みに合わせて様々な色味のコントロールカラーがありますので、上手く使い分けることが大切です。
透明感のある肌を演出したいのであれば、パープルのコントロールカラーが特におすすめです。
パープルは黄色っぽいくすみを抑え、透き通るような明るい肌に見せてくれます。
さらに、パールが配合されたコントロールカラーなら肌のツヤ感もアップして、より健康的な印象になります。
ファンデーションの厚塗りを避ける
ファンデーションの厚塗りは老けて見える原因になりますので、透明感のあるメイクを目指すなら避けたいところです。
メイクの前に化粧水でたっぷり保湿し、下地をしっかり塗って土台を作ることが厚塗りを回避するコツです。
また、リキッドファンデーションは指ではなくブラシで塗ると、毛穴のデコボコを綺麗にカバーでき、厚塗りの印象になりにくいでしょう。
ファンデーションの使用量は、1回あたりパール粒1個分くらいが適切と言われています。
使用する商品によって適量は異なりますので、きちんと推奨された量を守りましょう。
シミやクマなどはコンシーラーでカバー
部分的に目立ってしまうシミやクマは、コンシーラーで綺麗にカバーすることが大切です。
肌のアラを隠して、均一で滑らかな肌にしてくれます。
リキッドタイプやスティックタイプなど様々なコンシーラーがありますので、使用したい箇所に合わせて使い分けましょう。
例えば目の下のクマを隠したい場合は、リキッドタイプのコンシーラーがおすすめです。
目元はよく動く箇所ですので、固くて重いテクスチャーのものを塗ってしまうとよれやすくなります。
リキッドタイプなら肌にピタッと密着するので、長時間つけていてもよれにくく、クマを隠しやすいでしょう。
メイクだけでなくヘアカラーにもこだわると、より透明感のある肌を印象付けられます。
トレンドのグレージュ・ブルージュ・アッシュなど、光に当たった時に柔らかく透けるようなニュアンスカラーを選ぶと、肌も透き通った滑らかな質感に見せられます。
その人の元々持っている肌のトーンによって、似合う髪色は異なります。
美容師の方とよく相談し、肌を明るく綺麗に見せてくれるカラーを選んでみましょう。
肌の透明感をサポートしてくれる食べ物
透明感を出すためのスキンケアやメイクについて解説してきましたが、食べ物で体の内側からサポートすることも大切です。
ここでは、透明感のある肌を作り出してくれる食べ物について紹介します。
肌に透明感をだしてくれる食べ物とは
前述の通り、透明感のある肌を作るには適切なターンオーバーが大切です。
肌のターンオーバーを促進するには、腸内環境を整えることが重要になります。
肌には腸の状態が反映されると言われており、水溶性食物繊維や発酵食品を摂取することで老廃物が排出されやすくなるため、肌の調子も整います。
水溶性食物繊維は、ごぼう・モロヘイヤ・わかめなどの食品に多く含まれますので、積極的に摂りましょう。
発酵食品は、手軽に食べられるヨーグルトや納豆が特におすすめです。
また、肌の酸化を防ぐリコピンやアスタキサンチンなどの栄養素も、透明感を出すサポートしてくれます。
トマト・マンゴー・サーモンなどに多く含まれていますので、日常の食生活に取り入れたいですね。
水分をこまめにとる
透明感のある肌のためには、毎日たっぷり水分を摂ることも大切です。
水分が不足して巡りが悪い状態になると、肌の血流が滞り、くすみなどのトーンダウンに繋がります。
化粧水や乳液などで外から保湿するだけでなく、体の内側からも水分を摂取することで、弾力のあるぷるぷるな肌を目指せます。
一度に大量の水をがぶ飲みするのではなく、1日の中でこまめに少しずつ飲む習慣をつけることが重要です。
ビタミンCをこまめに摂取する
ビタミンCは、肌をくすませるメラニンの生成を抑え、またターンオーバーを促進してくれる役割も持っています。
明るいハリのある肌を目指すなら、積極的に摂取したい栄養素です。
ビタミンCはオレンジやレモンなどの柑橘類に多く含まれるほか、小松菜やブロッコリーなどの野菜からも摂取できます。
これらの食材を日頃から意識して摂るように心がけましょう。
ビタミンCは加熱に弱く、また水に溶けやすい性質を持った栄養素です。
そのため火を入れず生の状態で食べることで、栄養を余さず摂取できます。
肌をくすませる食べ物を控える
前述の通り、コラーゲンなど肌内部に含まれるタンパク質が糖分と結びつくことで「糖化」という現象が起こり、肌をくすませる原因となります。
そのため、くすみを防ぐには糖質の摂取量を抑えることが大切です。
白砂糖・パン・パスタ・スナック菓子などは糖質が多いので、できるだけ摂取を控えたほうがよいでしょう。
どうしても糖類の多いものを摂りたい場合は、野菜から先に食べ始めるなど、食べる順番を工夫することも大切です。
食事の最初に野菜を摂取することを「ベジファースト」といい、その後の糖類の吸収を穏やかにしてくれます。
透明感のある肌を目指すには運動も大切
透明感のある肌を目指すには、日常的に適度な運動と、血流を促進することも大切です。
ここでは、運動が透明感のある肌へ導く理由について説明します。
血行促進で透明感のある肌になる理由
適度な運動がもたらす肌へのメリットはたくさんあります。
運動すると体温が上がって、血行の促進を目指せます。
血液の循環がよくなると、必要な栄養素や酸素が全身に行きわたりやすくなります。
その結果、細胞のターンオーバーが活性化されて、肌のトーンが明るくなりツヤやハリが生まれるのです。
また、体を動かすと毛穴が開いて汗をかきますので、余分な汚れや老廃物も出ていきやすくなります。
運動量を増やすための工夫
運動する時間がないし、ジムに通うのは大変…という方も多いのではないでしょうか。
大がかりな運動でなくてもよいので、日常生活の中で気がついた時に体を動かす習慣をつけることが大切です。
例えばエスカレーターやエレベーターに乗る回数を減らして、階段で昇り降りをするだけでも運動になります。
電車で通勤している方なら、最寄り駅の1駅手前で降りて歩いてみるのはいかがでしょう。
このように歩く量を少し増やすだけでも、血行が促進されます。
また、自宅で気軽にできるトレーニング方法も動画サイト等で紹介されています。
自分にできそうなものを探して、少しずつでも良いので取り組んでみましょう。
肌の透明感を出すにはまとめ
ここまで、肌の透明感についてお伝えしてきました。
肌の透明感の要点をまとめると以下のとおりです。
- 肌がくすむ原因は乾燥・血行不良・糖化・メラニンの蓄積など多岐にわたる
- 肌の透明感を出すために、顔をこすらない、保湿や紫外線対策をしっかりするなど、適切なスキンケアが大切
- ファンデーションの厚塗りを避ける、コントロールカラーを活用する、透き通るような髪色を選ぶなど、メイクや髪色の工夫で透明感を演出できる
- 食物繊維や発酵食品で腸内環境を整え、ビタミンCなど肌によい食事を摂る
- 運動で血行を促進すると、酸素や栄養素が体に行きわたり、ターンオーバーが活性化されて透明感のある肌に近づける
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。