ニキビや赤みなどの肌荒れがあらわれた後、対策してもなかなか改善しないことはありませんか。
肌荒れを改善させるには、肌荒れの原因を正しく把握して、その原因にそくした対策を行うことが大切です。
本記事では、改善しない肌荒れについて以下の点を中心にご紹介します。
- 肌荒れが改善しない原因について
- 肌荒れが改善しないときのスキンケアについて
- 手を尽くしても肌荒れが改善しないときの「腸内環境」について
改善しない肌荒れについて理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
肌荒れが改善しない原因は?
肌荒れが改善しない原因はさまざまです。
ケアをしていても肌荒れが改善しない場合、そのケア方法が間違っている可能性があります。
正しいケア方法を知るためにも、まずは肌荒れが改善しない原因と考えられる7点を解説します。
バリア機能の低下
私たちの肌の一番外側にある角質層には、「バリア機能」が備わっています。
バリア機能の正常な働きが、水分の蒸発や外部刺激、異物混入を防ぎ、美しい肌が保たれます。
このバリア機能は、加齢やストレス、紫外線、乾燥などのさまざまな要因によって低下する可能性があり、バリア機能が低下した肌では、肌荒れが改善しにくい状態となってしまいます。
乾燥
肌のバリア機能は、角質層の角質細胞間脂質や皮脂、肌内部の天然保湿因子があることで、正しく働きます。
乾燥によって、肌のバリア機能を担う脂質や皮脂、天然保湿因子の分泌が減ってしまうと、肌は刺激に弱くなり、赤みや発疹などの炎症がおこるとされています。
肌のバリア機能をしっかりと機能させるには、保湿をして、乾燥から肌を守ることがポイントです。
紫外線
紫外線は、角質層の皮脂を酸化させてしまう恐れがあります。
皮脂が酸化すると、肌のバリア機能が低下し、乾燥しやすい状態となります。
さらに乾燥が進んだ肌は、外部からの刺激にさらされやすく、肌荒れに繋がってしまうのです。
また紫外線の刺激によっても、角質の構造や肌のキメが乱れ、ざらつきやゴワつき、皮めくれなどの肌荒れに繋がる恐れがあります。
摩擦などの外的刺激
汚れをしっかり落とすために、顔や身体を洗う際にゴシゴシとこすってしまいそうですが、この摩擦も肌荒れに繋がる可能性があります。
肌の潤いを守る角質層は、約0.02mmという薄さしかなく、デリケートなものです。
この角質層に摩擦を与えると、角質が剥がれやすくなり、保湿に重要な皮脂まで汚れと一緒に取れてしまうことがあります。
角質や皮脂が剥がれることで、肌のターンオーバーのサイクルが乱れ、肌荒れに繋がりやすくなるのです。
ストレス
私たちが日頃感じているストレスが、交感神経と副交感神経のバランスを崩すことがあります。
交感神経と副交感神経のバランスは、ホルモンバランスにも関係しており、ストレスを感じると、男性ホルモンの分泌が増え、女性ホルモンの分泌が抑えられるという、ホルモンバランスの崩れが起こります。
男性ホルモンの量が増えると、皮脂の分泌が活発になり、増えた皮脂によってべたつきやニキビなど、肌荒れの原因になることがあります。
睡眠不足
睡眠は、肌のターンオーバーを促す「成長ホルモン」の分泌に欠かせません。
睡眠不足が続き、成長ホルモンが少なくなると、肌のターンオーバーサイクルが乱れやすくなり、肌荒れが起きやすくなるのです。
また、睡眠不足によって、男性ホルモンを活性化させる交感神経が優位に働き、皮脂の分泌が増えます。
皮脂量の増加で、ニキビや肌荒れに繋がる可能性が高まります。
食生活の乱れ
肌荒れには、食生活の乱れが深く関わっていることもあります。
便利なファストフードやコンビニ弁当での生活が続けば、脂質や糖質の摂取量が多くなり、ニキビや肌荒れが起きやすくなります。
肌荒れ改善のためには、食生活を見直して、身体の中からアプローチをしていくことが大切です。
バランスの良い食事を3食しっかりと食べるよう心がけましょう。
肌荒れが改善しないときのスキンケアのポイント
肌荒れが改善しない原因について解説してきましたが、実際に肌荒れが改善しないとき、どんなスキンケアが大切なのでしょうか。
以下に3つのポイントを解説していきます。
乾燥で荒れた肌は保湿を徹底する
乾燥により肌が荒れている場合、肌のバリア機能が弱まっています。
肌への潤いをキープするため、徹底した保湿が必要です。
朝晩の洗顔や入浴時などの保湿ケアはもちろんですが、日中の保湿にも気を配りましょう。
日中は、外気の乾燥や紫外線、室内でのエアコンによる風など、どこにいても肌が乾燥する原因があります。
メイク直しの際に、保湿アイテムを使ったり、室内では加湿器を設置したりするなど、乾燥から肌を守る工夫をしましょう。
ニキビ肌は優しく洗顔する
ニキビ肌へのスキンケアでも保湿が大切ですが、肌への刺激をおさえることも大切なポイントです。
特に洗顔では、肌の汚れをしっかり落とすため、ゴシゴシと擦ってしまいそうですが、デリケートなニキビ肌には刺激が強すぎる可能性があります。
肌に優しく、低刺激な洗顔料を選び、しっかりと泡立てて使用し、指の腹で優しくなじませるように洗いましょう。
また、洗顔料が肌に残らないよう、ぬるま湯で十分にすすぎ、保湿も忘れずに行いましょう。
炎症した肌は刺激を避ける
肌のバリア機能の低下により、炎症を起こして赤みのある肌は、ちょっとした刺激にも敏感になっています。
いつもは問題がないことでも、肌への刺激となりえるため、スキンケアには注意が必要です。
例えば、洗顔時はニキビ肌のケアと同様に、摩擦を避けるため肌を擦らず優しく洗い、洗顔後の保湿もすばやく行います。
また、紫外線も肌を乾燥させる可能性があるため、紫外線カットできるアイテムを一年中使用するよう心がけましょう。
肌荒れが改善しないときは腸内環境にも注目
保湿や刺激に気を配った、適切なスキンケアを心がけ、十分な睡眠を確保しているにもかかわらず、肌荒れが改善しない場合、「腸内環境」にも目を向けてみるのがおすすめです。
腸内にはたくさんの腸内細菌がすんでおり、腸内細菌は「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に大きく分類されます。
3種類の菌がバランスを保っている状態が、腸内環境が良いとされています。
腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が乱れると、食べ物の栄養素を吸収しづらくなります。
さらに、増えた悪玉菌によって有害物質が皮脂細胞に届けられ、肌荒れを起こすことがあります。
肌荒れ改善のため、食事で発酵食品や水溶性食物繊維を積極的にとり、腸内の善玉菌を増やすよう心がけましょう。
改善しない肌荒れに関するよくある質問
ここまで、肌荒れが改善しないときの原因や対処法について解説してきました。
ここからは、改善しない肌荒れに関する4つの質問にお答えします。
肌荒れしたら皮膚科に行くべきですか?
肌荒れには、さまざまな症状があります。
軽い肌荒れであれば、皮膚科を受診すべきか迷うかもしれませんが、肌荒れの症状が出ていれば、どの程度であっても皮膚の病気だと言えます。
早期改善のためにも、皮膚科を受診して問題ありません。
皮膚科ではどんな肌荒れ治療をしますか?
皮膚科での肌荒れ治療の方法は、肌荒れの原因によっても異なります。
もっとも一般的な治療とされているのは、外用薬(塗り薬)を用いることです。
また症状に合わせ、内服薬の処方や、レーザーなどの治療が行われることもあります。
ニキビが治るまでどのくらいかかりますか?
ニキビは、治療してすぐに改善するわけではありません。
治療しながらニキビができづらい生活を送り、肌の状態を改善していきます。
そのため、ニキビが改善する期間には個人差があり、効果がすぐに出なくても、諦めずに治療を継続することが大切です。
ステロイド外用薬は毎日使っても大丈夫ですか?
肌の赤みや、炎症が広がらないよう、症状をおさえるとされているステロイド外用薬は、たくさんの種類や強さがあり、適切な使い分けが必要です。
弱いステロイド外用薬でも、長期の使用では副作用が出る可能性があり、1週間程度の使用で治らなければ、皮膚科を受診した方が良いでしょう。
改善しない肌荒れまとめ
ここまで改善しない肌荒れについてお伝えしてきました。
改善しない肌荒れの要点をまとめると以下の通りです。
- 肌荒れが改善しない原因には、乾燥や紫外線などの外的要因だけでなく、睡眠不足やストレスなどの内的要因もある
- 肌荒れが改善しないときのスキンケアは、保湿の徹底や、刺激を避けた肌に優しい方法を取り入れることがポイント
- 手を尽くしても肌荒れが改善しないときは、腸内環境を改善して善玉菌を増やすことが、肌荒れの改善に繋がる可能性がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。