リベルサスは、医療ダイエットで使用される医療用医薬品です。正しく服用することで、脂肪燃焼効果や食欲抑制効果が期待できます。
このリベルサスの服用を考えている方で、副作用について知りたい方は多いと思います。
そこで今回は、リベルサスの副作用について、
- リベルサスを服用することで期待できる効果とは?
- リベルサスの副作用は、どんな症状なのか?
- リベルサスの服用時に注意することとは?
以上のポイントを中心に解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
リベルサスとは
はじめに、リベルサスとはどのような医薬品なのかについて解説していきます。
リベルサスは、2型糖尿病の治療で用いられる医療用医薬品の一種です。GLP-1と呼ばれる体内に存在しているホルモンに似た働きをするとされています。
GLP-1とは、血糖値が上昇したときに膵臓にインスリンの分泌を促すことで、血糖値を下げる役割を担っているため、糖尿病の治療に効果が期待できる成分です。血糖値や胃腸の働きをコントロールすることで、食欲抑制・脂肪燃焼・基礎代謝の向上などの効果が見込めます。
そのため、糖尿病治療だけでなく、医療ダイエットの一種としても用いられています。
リベルサスは、注射での投与ではなく、服用することで効果を発揮する医薬品です。朝食前の空腹時に服用することが重要で、服用後は30分〜2時間程度は水分摂取や食事を控える必要があります。
また、リベルサスを服用し始めた直後は、胃腸障害などが起きやすいため、少ない量から服用を始めることが多い医薬品です。そのため、医師からの指示に従い、正しく服用することが重要です。
出典:リベルサスとは?期待できる4つの効果と副作用・よくあるQ&Aを徹底解説!|NOVUSBeautyClinic
医療用医薬品:リベルサス|KEGGMEDICUS
リベルサスの副作用でよくある症状
ここからは、リベルサスの副作用について解説していきます。
リベルサスの服用により、副作用が出る場合があるため、服用後に違和感を覚えたり、体調が悪くなったりしたときは、できるだけ早く医師に相談するようにしましょう。
リベルサスの副作用として、以下の症状が考えられます。
- 胃腸障害
- 便秘や下痢
- お腹の張り
- めまい
- 味覚異常
- 倦怠感
以上の副作用について詳しく触れていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
吐き気や嘔吐などの胃腸障害
リベルサスの服用時に、吐き気や嘔吐などの症状を感じる場合があります。
リベルサスには、胃腸の働きをコントロールする効果が期待できます。胃腸の働きをコントロールして、胃腸の動きを緩やかにし、消化速度を遅くすることで、吐き気や嘔吐などの症状が出やすくなるとされています。
リベルサスの服用開始時に現れやすい症状であり、服用を継続することで症状が軽減される場合もあります。
しかし、重篤な副作用として挙げられる「急性膵炎」の初期症状として、同様の症状が現れることもあります。そのため、吐き気や嘔吐などの症状が続いて不安な方は、一度医師に相談することをおすすめします。
出典:リベルサスはGLP-1の経口薬|期待できるダイエット効果や飲み方、副作用を解説|アイシークリニック
メディカルダイエット薬リベルサス|木村こころのクリニック
便秘や下痢
リベルサスを服用したときの副作用として、便秘や下痢などの消化器症状がよく挙げられます。便秘や下痢などの消化器症状については、胃腸の働きをコントロールするというリベルサスの効果が関係していると考えられています。
消化器症状が現れた場合、2〜3週間程度服用を続けることで症状が改善していくことが多いといわれています。症状が続いたり、悪化していると感じたりした場合は、医師に相談するようにしましょう。
出典:メディカルダイエット薬リベルサス|木村こころのクリニック
おなかの張り
リベルサスを服用することで、お腹の張りを感じる場合があります。お腹の張りには2種類あり、消化管などにガスが溜まることで生じるものと、消化器の運動機能が低下したことで生じるものがあります。
リベルサスには、消化の動きを遅くさせることで食欲抑制を感じる効果が期待できます。消化の動きが遅くなることによって、お腹の張りを感じやすくなります。
お腹の張りも便秘や下痢などと同様に、服用し始めた初期の頃に感じやすいといわれています。
服用開始から2〜3週間継続することで、自然と症状が改善されていく場合もあります。長期間にわたって症状が改善されない場合や、症状が悪化したと感じた場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。
また、お腹の張りは、急性膵炎の初期症状としても挙げられることが多い症状です。そのため、症状に不安に感じた場合は、服用開始からすぐであっても医師に相談すると良いでしょう。
出典:リベルサスとは?ダイエットが期待できる3つの効果と副作用、飲み方などを紹介|池袋駅前のだ皮膚科
めまい
リベルサスを服用したときに、めまいを感じる場合があります。めまいの原因として考えられるのは、リベルサスを服用したことによる低血糖です。低血糖とは、血糖値が基準以下の数値まで下がった状態を指します。
通常、健常者の血糖値は空腹時で100mg/dl未満、およそ70〜99mg/dlの間とされています。しかし、血糖値が60mg/dl以下になることで、低血糖の状態になります。
血糖値が60mg/dl以下になると、倦怠感や動悸、ふるえ、熱感などの症状を感じる事があります。
また、血糖値がさらに低下し、45mg/dl以下になると、めまいや強い脱力感・疲労感、不安感、抑うつ状態などが現れることもあるため、注意が必要です。
リベルサスを服用した後、めまいの症状を感じて不安だという方は、早めに医師に相談することをおすすめします。
出典:低血糖の症状とは?原因・対処法|知りたい!糖尿病|日本イーラーリリー株式会社
味覚異常
「甘い」や「酸っぱい」などの味が分からなくなることを味覚異常、もしくは味覚障害といいます。リベルサスを服用した後に、この味覚異常が起こる場合があります。医薬品を服用したあとに味覚異常が起こることを、「薬剤性味覚障害」といいます。
味覚障害の症状としては、味を感じにくくなる「味覚減退」や味を全く感じられなくなる「味覚脱出」、本来感じるはずの味が異なる「錯味」などがあります。薬剤性味覚障害の場合、味覚減退や味覚脱出の症状が出る場合が多いとされています。そのため、リベルサス服用後、2〜6週間の間に味覚異常の症状が感じられた場合は、医師に相談することをおすすめします。
また、リベルサス服用後の味覚異常は、低血糖が原因で起こる場合もあります。そのため、味覚異常を感じて不安な方は、服用後の時期を問わず医師に相談しましょう。
出典:重篤副作用疾患別対応マニュアルー薬物性味覚障害|厚生労働省
倦怠感
リベルサス服用後に現れる症状として、倦怠感を感じる場合があります。これはリベルサスを服用することで起こる低血糖が関係している場合があります。
血糖値が60mg/dl以下になることで、異常な空腹感や倦怠感、冷や汗や動悸、悪心などの症状が起きやすくなります。リベルサス服用後、倦怠感や動悸などの症状を感じた場合は、早めに医師に相談しましょう。
出典:低血糖の症状とは?原因・対処法|知りたい!糖尿病|日本イーラーリリー株式会社
リベルサスの副作用で重篤な症状
次に、リベルサスを服用することで起こる副作用の中でも、重篤な症状について解説していきます。
リベルサスは、服用する方の体質や体調などによって、副作用が起こる場合があります。その中でも、いくつか重篤な症状が出る可能性があるため、注意が必要です。
リベルサスを服用後、これから解説する症状が起きた場合は、速やかに医師の診察を受けることをおすすめします。
低血糖
低血糖は、血糖値が基準値よりも低下している状態を指します。
健常者の空腹時の血糖値は100mg/dl未満で、通常70〜99mg/dlが正常値とされています。60mg/dl以下になると、低血糖の状態であるとされ、3つの段階に大きく分かれます。
軽度の低血糖は、血糖値が60mg/dl〜45mg/dlの間で、倦怠感や動悸、ふるえ、悪心、不安感などを感じることがあります。中度の低血糖は、血糖値が45mg/dl〜30mg/dlの間で、眠気・脱力感や疲労感、めまい、言葉が出ないなどの症状が現れやすくなります。重度の低血糖は、血糖値が30mg/dl以下になり、意識が朦朧とする、昏睡状態に陥るなどの重篤な症状が出ることがあるため、注意が必要です。
低血糖による症状の発現には、個人差があるため、症状を感じない場合や数値以上の症状が出る可能性もあります。
低血糖が起きたときは、ブドウ糖の摂取がおすすめです。ブドウ糖のタブレットやサプリメント(10g程度が目安)、またはブドウ糖を含む飲み物(150~200mlが目安)が販売されているため、活用しましょう。
砂糖を摂取する場合は、20g程度を目安に摂取するのが良いでしょう。
また、車の運転中や外出時に低血糖の症状を感じた場合は、すぐに車を止めたり椅子に座って休んだりして、様子を見ることが重要です。
低血糖は、短時間で症状が収まることが多いとされています。そのため、15分以上低血糖の状態が改善されない場合は、再びブドウ糖を摂るようにするのがおすすめです。
低血糖がよく起こる場合や症状に関して不安を感じる方は、医師の診察を受けて指示に従うようにしましょう。
出典:低血糖の症状とは?原因・対処法|知りたい!糖尿病|日本イーラーリリー株式会社
急性膵炎
リベルサスの重篤な副作用の1つとして、急性膵炎を発症することがあります。
急性膵炎とは、膵臓が炎症を起こすことで発症する疾患です。症状としては、急なお腹の痛みや張り、吐き気などが挙げられます。
また、黄疸や熱を伴う場合もあります。原因としては、膵臓の消化酵素が何らかの原因により、自分の膵臓を消化してしまうこととされています。
嘔吐や腹痛が続く場合は急性膵炎の可能性があるため、早急に医師の診察を受ける必要があります。
また、過去に膵炎を発症したことがある方は、リベルサス処方前に医師に相談することが重要です。膵炎と診断された場合は、リベルサスの服用は中止になり、膵炎の治療を受けることになります。
出典:リベルサスの副作用とは?より安全な処方を受ける方法も含めて医師が解説します|クリニックフォア
急性膵炎|東京大学医学部付属病院消化器内科胆膵グループ
医師の処方なしでリベルサスを服用するのは危険!
リベルサスは処方が必要な医療用医薬品に分類されています。
そのため、日本国内でリベルサスを購入するためには、病院で医師の診察を受けて処方してもらうことが必要になります。
そのため、医師の処方なしでリベルサスを入手するためには、海外から個人輸入する必要があります。
しかし、医師の処方なしでのリベルサスの購入はおすすめできません。
海外から個人輸入する場合、輸入元の安全性が不明なため、品質が保証されない場合が多いです。リベルサスを入手したとしても、粗悪品であったり、別の全く関係ない医薬品だったりする場合も考えられます。
医療従事者ではない一般の方が、リベルサスであるかどうかを見分けることは極めて難しいため、品質的に不安を感じる場合もあります。
また、海外から個人輸入した医薬品を服用後に副作用が生じた場合、国による「健康被害救済制度」を利用できない可能性があるため、注意が必要です。
以上のことから、医師の処方を受けない海外からの個人輸入はせず、病院で医師の診察を受けて、リベルサスを購入することをおすすめします。
出典:正しい入手法はオンライン診療!リベルサスの個人輸入が危険な理由|ZENクリニック
リベルサスの副作用に関するよくある質問
最後に、リベルサスの副作用についてよくある質問をご紹介していきます。
副作用の症状や出やすい方の傾向についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
副作用にある「悪心」とはどういう症状ですか?
リベルサスの副作用として「悪心(おしん)」があります。
悪心とは、吐き気や嘔気(おうき)と同様の状態を指し、胃の内容物をはき出してしまいそうな感じのことをいいます。悪心は、脱力感やめまい、顔色が悪くなる、冷や汗などを伴う場合があります。
また、低血圧や頻脈の症状が出ることもあるため、悪心を感じた場合は速やかに休息を取り、悪心を感じる頻度が高い場合や症状が気になる方は、早めに医師の診察を受けましょう。
出典:悪心および嘔吐|MSDマニュアルプロフェッショナル版
悪心・嘔吐|健康長寿ネット
リベルサスの服用で副作用が出やすい人っていますか?
糖尿病の薬を服用している方は、リベルサスの服用で低血糖の症状が起こることがあるため、注意が必要です。リベルサス以外の糖尿病の薬を服用または投与を受けている方は、事前に医師に相談しておきましょう。
低血糖の状態に陥った場合は、ブドウ糖を含む食べ物や飲み物を摂取して様子を見ることが重要です。そのため、ブドウ糖や砂糖の入った食べ物や飲み物を、常に携帯しておくことをおすすめします。
出典:リベルサス錠を服用される方へ|MSD製薬
リベルサスは副作用のリスクが少ない?
リベルサスは、主に糖尿病の治療に使用されている医薬品です。主な副作用として、消化器系の異常や低血糖などが挙げられます。
消化器系の異常である吐き気や嘔吐、便秘や下痢などは、服用を継続することで軽減していくことが多いとされています。
現在、リベルサス以外の糖尿病の薬を服用・投与している方や過去に膵炎を患ったことがある方、他の疾患を治療中の方などは、副作用のリスクが高まるため注意が必要です。リベルサスの処方前の診察時に、医師に体調や服用中の薬について相談して、指示を仰ぐことをおすすめします。
出典:リベルサス錠を服用される方へ|MSD製薬
リベルサスの副作用とは?より安全な処方を受ける方法も含めて医師が解説します|クリニックフォア
リベルサスを服用する量を増やしたら副作用のリスクも高まりますか?
リベルサスは通常、薬の処方量を調整しながら、継続して服用する医薬品です。
リベルサスには、3mg・7mg・14mgの3種類があり、3mgから服用を開始して様子を見ながら処方する量を医師が判断しています。
自己判断で増減してしまうと、副作用のリスクが高まったり、重篤な副作用を発症したりする可能性があるため、薬の増量については医師の判断を仰ぐようにしましょう。
出典:【痩せない?】リベルサスのダイエット効果5つ!飲み方、副作用は?│リベルサスの効果的な飲み方|表参道メディカルクリニック
リベルサスの副作用まとめ
ここまでリベルサスの副作用について伝えてきました。
リベルサスの副作用についての要点をまとめると以下の通りです。
- リベルサスは、糖尿病治療に用いられる医療用医薬品である
- 食欲抑制や脂肪燃焼効果が期待できるため、医療ダイエットにも使用されている
- リベルサスの副作用として、消化器系の異常や低血糖が挙げられる
- 重篤な副作用として、重度の低血糖や急性膵炎などがある
- 低血糖の症状が出たときは、ブドウ糖の摂取がおすすめである
- リベルサスを服用するときは、医師の診察を受け指示に従うことが重要である
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。