マッサージピールは肌にハリや弾力を与え、シミやくすみにも効果が見込めることで注目されている施術です。
副作用がほとんどないといわれている施術ですが、やりすぎると肌に大きな負担がかかる可能性があります。
本記事では、マッサージピールのやりすぎについて以下の点を中心にご紹介します。
- マッサージピールのメリットとデメリット
- マッサージピールのやりすぎで起こるリスク
- マッサージピールとの併用が推奨される施術
- マッサージピールの注意点
マッサージピールのやりすぎについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
※マッサージピールは自由診療のため、保険適用外です。
マッサージピールとは
マッサージピールは、
- トリクロロ酢酸(TCA)
- 低濃度過酸化水素(H2O2)
- コウジ酸
が配合されたPRX-T33という薬剤を、マッサージするように肌に塗布していく施術です。
皮膚の真皮層まで浸透したTCAの作用によって線維芽細胞増殖増殖因子を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。
肌にハリと弾力を与える効果が見込めますが、TCAは非常に強い炎症作用と剥離作用がある成分です。
TCAに皮膚の保護作用があるH2O2を配合することで、TCAの作用が抑制され、剥離が起こりにくくなりました。
コウジ酸は、以下のような作用のある成分です。
- メラニン抑制作用
- 活性酸素の抑制作用
- 黄ぐすみの原因であるAGEs(エージーイーズ)抑制作用
シミや肝斑などの色素沈着や、黄ぐすみの改善効果が期待できます。
出典:マッサージピール|美容皮膚科タカミクリニック
出典:マッサージピールの効果|前田メディカルクリニック
出典:マッサージピール(コラーゲンピール・PRX-T33)|銀座ケイスキンクリニック
マッサージピールのメリット
マッサージピールには以下のようなメリットがあります。
施術を検討している方はぜひ参考にしてください。
- 皮膚の剥離作用や炎症作用を抑えた薬剤を使用するため、施術後のダウンタイムがほとんどないといわれている
- 施術は15~20分程度の短時間で終了する
- 痛みを感じにくく、麻酔を使わずに施術できる
- 薬剤の作用により、施術直後から肌にハリやツヤを与える効果が見込める
- 肌にハリや弾力を与えるだけでなく、シミやくすみなどの改善効果も期待できる
- 肌表面のバリア機能に大きなダメージを与えないため、季節を問わず施術できる
- 顔だけでなく、手や首、デコルテにも施術できる
出典:コラーゲンマッサージピール|メディアージュクリニック青山院
出典:コラーゲンピール(マッサージピール)|自由が丘クリニック
出典:マッサージピール|前田メディカルクリニック
マッサージピールのデメリット
美肌を目指す方にとって、マッサージピールにはさまざまなメリットがあります。
しかし、以下のようなデメリットもあるので注意しましょう。
- 痛みを感じにくいが、若干の火照りやピリピリした刺激を感じることがある
- 施術後に赤みが出ることがあるが、すぐに治まる場合が多い
- 施術の数日後に薄皮がむけることがある
- 皮下気泡という白い斑点状のものができることがあるが、1時間程度で消える場合が多い
- 身体や肌の状態によっては施術を受けられない場合もある
マッサージピールのデメリットも知ったうえで、施術を検討するのがおすすめです。
気になることがある場合は、カウンセリングなどで担当医師に相談してみましょう。
出典:コラーゲンマッサージピール|メディアージュクリニック青山院
出典:コラーゲンピール(マッサージピール)|自由が丘クリニック
マッサージピールをやりすぎるとどうなる?
さまざまな美肌効果が期待できるマッサージピールですが、必要以上にやりすぎると逆効果になる可能性もあります。
これから、マッサージピールをやりすぎることで起こるリスクについて解説していきます。
そもそも何回からがやりすぎ?
マッサージピールは、1回の施術でもハリや弾力アップの効果が見込める施術です。
施術を何度か繰り返すことで、より安定した効果を目指せます。
適切な回数や間隔は、肌の状態にもよりますが、1~3週間おきに5回程度の施術を推奨しているクリニックが多いです。
これ以上の頻度で施術すると、やりすぎになってしまう可能性があります。
肌状態に合った施術回数や間隔を、カウンセリングなどで相談してみるのがおすすめです。
出典:マッサージピール|銀座お肌の診療所
出典:マッサージピール|美容皮膚科タカミクリニック
副作用が表れる可能性が上がる
クリニックなど医療機関でマッサージピールの施術を受ける場合は、担当医師が肌に合わせて適切な頻度や回数を提案してくれる場合がほとんどです。
しかし、セルフで施術を行う場合は頻度や回数も自己判断になるため、やりすぎてしまうことがあります。
肌状態に合わない高頻度のマッサージピールを行うと、肌に過度な負担をかけてしまう可能性が高いです。
その結果、肌の炎症や免疫力の低下が生じ、副作用が出やすくなる場合があります。
出典:リスク・副作用についてのまとめ|銀座お肌の診療所
出典:マッサージピールをセルフで行う事が危険な理由を医師が解説|共立美容外科
マッサージピールをやりすぎてしまう原因
マッサージピールは、効果の現れ方に個人差がある施術です。
1回の施術直後から効果が現れる方もいれば、そうでない方もいます。
なかなか効果が見込めない場合、副作用も少ないことからマッサージピールの回数を必要以上に重ねてしまう可能性があります。
しかし、必要以上の施術は肌に大きな負担をかけてしまうため注意が必要です。
クリニックなどの医療機関で、
- 肌悩みの解決にマッサージピールが向いているのか
- 肌状態に合った施術回数や頻度はどのくらいか
を相談しながら施術を行うのがおすすめです。
出典:マッサージピールで期待できる効果は?効果の仕組みやメリット、注意点について解説|共立美容外科
マッサージピールと併用することでより効果が期待される施術
マッサージピールとの併用で、より効果が期待できる施術は以下の3つです。
- ダーマペン4(ヴェルベットスキン)
- プラズマフェイシャル
- ピコトーニング
それぞれ詳しくご紹介します。
ダーマペン4(ヴェルベットスキン)
多くのクリニックが、マッサージピールとダーマペン4を組み合わせたヴェルベットスキンの施術を行っています。
ダーマペンは、極細針を使って皮膚表面に微細な穴を開けていく施術方法です。
皮膚に生じた針傷の治癒過程で、コラーゲンやエラスチンの生成が促されます。
ダーマペンと併用することで、マッサージピールの薬剤が真皮層の深い部分に浸透しやすくなります。
施術の相乗効果で肌のハリや弾力アップ、開いた毛穴の改善により高い効果が見込めます。
施術後数日は肌に赤みが残るダウンタイムがありますが、ヴェルベットのように滑らかでツヤのある肌を目指せる施術です。
出典:ダーマペン4|品川スキンクリニック美容皮膚科
出典:マッサージピール|美容皮膚科タカミクリニック
出典:マッサージピール|ゆうきクリニック
プラズマフェイシャル
プラズマフェイシャルは、プラズマを照射して皮膚の再生を促す施術方法です。
肌表面へのダメージを抑えながら、真皮層を刺激することで線維芽細胞が活性化し、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されます。
プラズマフェイシャルの特徴は、薬剤の有効成分を肌の奥に浸透させるドラッグデリバリー効果が見込めることです。
マッサージピールと併用することでピーリング剤の成分がより浸透しやすくなり、
- 肌のハリや弾力アップ
- シミやくすみなどの改善
- ニキビ跡や毛穴の開き
などに高い効果が期待できます。
出典:ハリ・ツヤ・美白まで 直後から実感できる!マッサージピール|スキンリファインクリニック
出典:プラズマ治療|オーロラクリニック
出典:プラズマフェイシャル|青山皮フ科クリニック
ピコトーニング
ピコトーニングは、低出力のレーザーを顔全体に照射していく施術方法です。
肌へのダメージを抑えながら、徐々にメラニン色素を分解することが可能です。
シミやソバカスだけでなく、高出力のレーザー照射で悪化しやすい肝斑の改善などにも効果が見込めます。
マッサージピールと併用することで、肌にハリや弾力を与えながら、顔全体のトーンアップが目指せます。
出典:ピコトーニング|千里中央花ふさ皮ふ科
出典:ハリ・ツヤ・美白まで 直後から実感できる!マッサージピール|スキンリファインクリニック
マッサージピールのやりすぎに関するよくある質問
マッサージピールのやりすぎに関する質問で多いのは、以下の4点です。
- マッサージピールはセルフでできるのか
- 施術後の注意点は何か
- 施術を受けられないのはどのような人か
- ダウンタイムはどのくらいあるのか
それぞれ詳しく解説していきます。
マッサージピールはセルフでできるの?
マッサージピールは特別な医療機器を使用せずに行える施術です。
そのため薬剤を購入し、セルフで施術を行う方もいるようです。
しかし多くの美容クリニックは、セルフでのマッサージピールを推奨していません。
セルフでのマッサージピールは、
- 購入した薬剤が正規品でない可能性がある
- 薬剤の保管状態が悪いと成分が変化する可能性がある
- 肌状態に合わせた方法や頻度でマッサージを行う技術が乏しい
などの理由から、効果が十分に見込めないだけでなく、肌に負担がかかる可能性もあるので注意しましょう。
出典:マッサージピールをセルフで行う事が危険な理由を医師が解説|共立美容外科
出典:マッサージピールとは【医師監修】|ヒロクリニック
施術後の注意点は?
マッサージピール施術後の肌は一時的にデリケートな状態になることが多いです。
施術後は以下の点に注意して過ごしてください。
- スキンケアやメイクは、こすらず優しく行いましょう
- 施術後は日焼けしやすくなるため、常に紫外線対策をしましょう
- 施術後は肌が乾燥しやすいため、十分な保湿をしましょう
- 皮むけやかさぶたが生じた場合は、触らずに自然に剥がれるのを待ちましょう
出典:マッサージピール|前田メディカルクリニック
出典:マッサージピール|ふるはた皮ふ科クリニック
施術を受けられないのはどんな人?
マッサージピールは、身体や肌の状態によっては施術を控えたほうがよい場合もあります。
以下の項目に該当する方は施術を受けられない可能性が高いので、担当医師に確認しましょう。
- 妊娠中または授乳中の方
- ラテックスアレルギーのある方
- 薬剤の配合成分にアレルギーのある方
- アルコール過敏症の方
- 重度の敏感肌の方
- 日光過敏症の方
- ヘルペス治療中の方
- アトピーやかぶれなどの強い炎症、傷、脂漏性皮膚炎の部位
出典:コラーゲンピール(マッサージピール)|自由が丘クリニック
出典:コラーゲンマッサージピール|メディアージュクリニック青山院
出典:マッサージピール|前田メディカルクリニック
ダウンタイムはどのくらい?
マッサージピールは、ダウンタイムがほとんど起きないといわれています。
肌の状態によっては多少の赤みが出る場合もありますが、施術当日から翌日には治まることが多いです。
また、施術後は肌のターンオーバーが促されるため、数日後に薄い皮むけが起こることもあります。
皮は数日で自然に剥がれ落ちるため、無理に剥がさないことが大切です。
出典:マッサージピール(コラーゲンピール)顔・首のシワ、毛穴の改善|銀座よしえクリニック
出典:マッサージピール(コラーゲンピール・PRX-T33)|銀座ケイスキンクリニック
マッサージピールのやりすぎまとめ
ここまでマッサージピールのやりすぎについてお伝えしてきました。
マッサージピールのやりすぎの要点をまとめると以下の通りです。
- マッサージピールはダウンタイムがほとんどないなど多くのメリットがある半面、肌の状態によっては多少の赤みや皮向けが起こるなどのデメリットもある
- マッサージピールを必要以上にやりすぎると肌への負担が増し、副作用が出やすくなる可能性がある
- マッサージピールは、ダーマペン4やプラズマフェイシャル、ピコトーニングなどと併用することで、より高い美肌効果が見込める
- マッサージピールの施術後は摩擦を避け、保湿や紫外線対策をしっかり行う必要がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。